穏やかな春の中、愛しき夫と幼い我が子の三人で歩く短めの物語である掌編小説。しかし、その短文の中には美しい情景や想いが詰め込まれた良作です。
大人の女性の視点からは、男女の愛、夫婦の愛、親子の愛、家族の愛がしっかりと描かれ、またその繊細な世界観は読んだ者の心を優しくさせてくれます。
とても読みやすい巧みな文章というだけでなく、こちらは作者さんの他の作品にも登場する人物達が描かれているのも興味を惹かれるのではないでしょうか。そちらを読むと更に世界観が広がることは間違いありませんので、是非とも読むことをお薦めします。