第27話 強敵現る
8月上旬。今日は有希乃と出かける予定になっている。
しばらく会っていなかったから楽しみでしょうがない。
今日行くところは複合アミューズメント施設である「バージョン2」。ボウリングだけでなくダーツやバスケットボールなどの様々な遊戯・スポーツを体験できる施設だ。
「そろそろ時間かな?」
「おはようユウ君。待たせちゃった?」
有希乃が来たようだ。
服装は動きやすい白のTシャツにデニムパンツという動きやすい服装だ。
今日も可愛い。あとおっぱい大きい。
「いや、俺も今来たところだ。それじゃ行こうか。」
などとベタな台詞を吐いたところだが実は30分ほど先に来て待っていた。
楽しみだったのもあるが水族館に行ったときにあったようなことがあれば大変だ。それを見越しての待機だったから問題ない。お釣りもらえるレベル。
しばらくいろいろな話をしながら歩いていると早くも目的地に着いたようだ。早速手続きをして中に入る。
「さて、何から遊んだ物か...?」
休日なだけあって人もそこそこ多い。これは大変だな。
「あそこなんてどう?そんなに人がいないみたいだし。」
と言って有希乃が指さしたのはローラースケートだ。
確かに人もそんなにいないし安全に遊べそうだ。
「じゃあ行こうか。」
――このときはまだ知らなかった...。まさかあんなことになるなんて。
「ほら、ちゃんと立って。」
「そうは言われても...うおっ!」
上手くバランスが取れず尻から落ちる。
生まれてこの方ローラースケートなんてやったことないんです...。
スケートの動画とか見てるとすげー簡単に見えるけど実際やってみるとこんなにも難しいだなんて...。
「大丈夫?立てる?」
「あ、ありがとう...。」
周りの視線が痛い。なんせ冴えない男が可愛い女の子にあれやこれやと世話されているんだから。面目丸つぶれである。
「あ、足広げたら...。」
「うぉあ!?」
足が広がってしまい前に手をつく。
なんか跳び箱越える時みたいな格好になってしまう。
「足はまっすぐね?」
「はい...。」
その後もしばらく練習したが結局俺のギブアップにより終了した。
「体中が痛ぇ。」
その後は休憩スペースの机に突っ伏していた。
「まさかユウ君があそこまでできないとは...。」
「すまない有希乃...。ちょっと休憩して良いか?」
「良いよ。ジュースでも買ってこようか?」
「いや、大丈夫だ...。」
有希乃の心遣いが心に染みる...。好き。
「この後テニスでもどうだ...?」
「良いよ。でもあんまり無理しないでね?」
「...善処します...。」
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