嫉妬
交際が続くと当然、今まで知らなかった先輩の側面が見えてくる。元から割と手厳しい事を言う時はあったのだが、自分と幼馴染の白浜先輩以外の人間に対して妙に辛辣であるような気がする。
ある日、淡島の下駄箱からはらりとラブレターが落ちた時、隣に立っていた先輩の方が先に反応して、落ちたラブレターを拾い上げた。先輩は自分をからかうと思ったのだが、すぐその場でラブレターを破って近くのゴミ箱に捨てた。
「渚ちゃん、こういうのは気を付けた方がいいよ、本人が直接渡してくる以外の物は何が入っているか解らないからね」
少し驚いてしまったが、冬空のような鉄面皮から春風のような優しい笑みを浮かべた先輩に、自分の事を真剣に心配してくれたんだと考え直した。
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