第150話  受肉

 美菜達も驚いているが俺は、この神聖なるオーラを出しまくるユリシーズにドキドキしっぱなしだ。俺は見栄っ張りなので、異性としてドキドキしているのは隠し、あくまでこの展開に驚いている事としようと思ったが、ユリシーズが立ち上がり俺の前にその見事な裸体を晒し、体を屈伸したり伸ばしたりを裸で行いだした。皆も日食の中のその出来事に戸惑っている。俺はその動きに見惚れてしまった。


 ユリシーズ「あの、聡太様?いつまで私の裸体をご鑑賞されるのかはご勝手ですが、そろそろ蝕も終わり、明るくなりますので、そろそろ何か掛ける物を頂けませんか?」


 聡太「さっき渡したじゃん!?」


 ユリシーズ「あっ!失礼しました。でも服か何かありませんか?私は聡太様以外に裸体を晒すつもりはありません事よ!」


 俺は、その意味を考えず収納から適当に服を出し、バンザイをさせて服を着させた。


 聡太「そ、そうだな、ソロソロ終わるからな。取り敢えず屋敷の中でちゃんとしたのを着よう。今はそれで我慢してね」


 ユリシーズ「あの、聡太様?履物が無いので出来ればおぶって頂けると嬉しく思います!」


 ユリシーズはまだ己の体を動かして色々確かめている。暗闇に少し見えたその体は、決して触れてはいけない清らかなオーラが出ており、彼女の為になら死ねると本気で思ってしまった。


 それはさておき、足が痛そうなので、ヒョイっとお姫様抱っこをすると短くきゃっと可愛らしい悲鳴を上げた。彼女のぬくもりと柔らかさ、そして鼓動を感じる。抱き上げているとやがて日食が終わり、明るくなりつつあった。

 気のせいか彼女から後光が見えた気がする。そこにいるのは紛れもなく夢の会席で見た、聖女そのものだ。


 皆もハッとなり俺の元に集い、彼女に触れていく。

 そして屋敷に入り、まずは風呂場で彼女の体を洗ってあげた。流石に美菜達にお願いし、俺は彼女の服を準備した。急ぎでメイドを捕まえて、サイズの直しを行い、とりあえず着れる服を確保した。



 俺達はてんやわんやだ。取り敢えず部屋を確保し、ユリシーズの部屋を準備した。

 そしてメイドには用意した服を風呂場に持って行って貰い、風呂を上がるのを待つ。

 クリーンをかけても良かったのだが、それじゃあ駄目な気がした。


 そして風呂上がりに美菜の部屋に拉致られていったようで、女子が全員集まっていた。勿論俺はシャットアウトだ。

 というより、何を話すか知らんが、状況の整理が先な気がするが、押しの弱い俺は美菜達にあっさり押し切られたのであった。

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