第147話  ドロップ

 未踏破階層のドロップだ。期待が膨らむ。


 今回は幸い見える所にドロップが出た。

 数十年前に作られたダンジョンの未踏破ドロップだ。ドキドキする。

 魔石を回収し、トレジャーボックスを開けると、まず目についたのが、カードが9枚入っていた事だ。

 召喚勇者の為のカードだった。何とギフト取得ポイントが50ポイントだ。一人に付き1枚用意されれいるのがわかる。誰かが2枚使おうとしても駄目らしい。

 早速ポイントを皆取り込み、ポイントが各自にあるのが確認できた。

 皆どうやれば新た菜ギフトを取得出来るのか分かり、急ぎじゃないから今晩じっくり考えて取得するように話をした。


 そしてブリュッセルの盾というのが2枚だ。これは利き腕じゃない腕に装着するブレスレッドで、念じれば左腕に盾が、丁度ガンダムにでてくるザクが片側に盾を装着しているあのスタンスか、手に顕れるよう念じると、手ににぎられる形で顕現だ。また、手から離れると数秒で消えて、消えた後はもう一度顕現させる事ができる。物凄く軽く、装着時は1kgもない!大きさは100cmx40cm位だろうか。

 投げると100kg位の重さの盾として標的に当たると消えるという代物だ。

 そして他のドロップは何種類かの野菜の種だ。

 特殊な品じゃ無く、よく見ると何故か○○のタネとホームセンターなどで売っているメーカーの種だ。そして一番驚いたのはコシヒカリ栽培セットと書かれている小学校等の教材用の籾や肥料が入っているセットだ。俺達は泣いた。こちらの世界には米がないからだ。


 聡太「米だよ!米!すげええええ!素晴らしいぞ!ダンジョンドロップ!種って何で日本のタネなんかはともかく凄いぞ!」



 皆泣いていた。ただ、食べられる位の収穫が出来るのに数年掛かるだろう。第一陣は言うまでもない、全て次の植え付けに回すからだ。

 拙い知識でなんとか育てようと、小学校の時に育てた米を思い浮かべる。


 俺達はそんなに掛からずに米を食べる事が出来るのだが、それはもう少し後のお話。


 そうして51階層だけ進み、俺とミーコの盾の使用感を養うのに利用して行き、さくっと終わり帰宅した。


 世界樹に種の事を伝え、誤って魔力を50パー程与えてしまい、屋敷に入っていった。

 屋敷の運営は順調に進み、料理も高級レストラン顔負けだった。


 俺はゆっくり風呂に入り気疲れか早い段階で意識を手放したのであった。

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