第119話 王都到着
その後順調に旅を重ね2日後に王都へ着いた。
馬車の台数が多いのと、護衛の人数が多いからか襲撃系のトラブルもなくスムーズに行けた。
捉えたデブはずっと騒いでいたが、許可なくしゃべるなと命じて大人しくさせた。
犯罪奴隷にも酷い扱いをしなかったので、というかあり得ないくらいまともな扱いをしたらしいが、宿も奴隷にも部屋をとったり、床に座らさない、普通のメニューから選ばせるなど俺達にとっての当たり前がそうじゃないと。
なので犯罪奴隷達からは感謝され嫌な事も率先してやってくれる。ちゃんと褒美も出すからだろうが、モチベーションは大事だ。だから奴隷とはいえちゃんとした対応を忘れない。サイラーに奴隷は物であり人権はなく、足蹴にしても殺しても誰も文句言わないと言われ、そんな事なんだろうなとは思いつつ、俺達は俺達のやり方を貫くいていくと伝えると又もや尊敬される。ただこの国はまだ奴隷に対する暴力行為について国として取り締まっているとはいえ、根っこは変わらない。
王都街への入街審査でひと悶着あった。未登録の奴隷、しかも奴隷商と貴族を連れているのだ。
ここは王都の住民登録をしているサイラーに任せた。程なく詰め所にいるサイラーの知人が出て来て、守衛に知人が居ると言うのと、ギルドマスターに報告し、おそらくその後王城へ報告に行く事になると伝えると意外とあっさり通された。但し、報告は入れて欲しいとの事。意外にサイラーはやるなあと思っていたが、幼馴染だそうだ。
先ずは宿の確保だったが、皆との打ち合わせで王都を活動拠点にしようとなった。大きいのと、サイラーが拠点としているのがここで、他人知己がない事が大きい。なので早速ギルドマスターに面談を申し込むつもりだ。
売った武器や盗賊討伐のお金で今パーティー用が2億4千万、合流してダンジョンを出た後のお金のうち屋敷用を除いたお金は各自に配布していて1人2000万程ある。俺とリリア、エミリィ、モナは更に800万ある。
一部武器を売ったりしていたのでかなりあった。
今あるのを売れば2億Gは行けるだろうといういう感じだ。盗賊から奪った物の中に俺達には必要ないが貴重な物、著名な美術品があるらしいので今の所お金は余裕だった。
俺はモナとリリアを伴いギルドへ。他のメンバーは宿へ向い、宿組はユキリンに任せた。宿を確保し次第ビグザとユリアがギルドに連絡役として来る手筈だ。
そして俺はモナのお陰で速攻受付対応して貰い、ギルドマスターに取り次いで貰う。
会議室にて待つように言われ、暫く待っているといきなりドアが開いて、誰得?な感じの150Cmに少しく足らない位の背丈のうさ耳の幼女?がトレイにお菓子を乗せてやって来た。うわー兎耳族すげーと思っていたりする。
うさ耳「長旅で疲れているぴょん?まずおやつでも食べるぴょん!」
そういって座っている席の向かい側に座りお菓子を食べ始め俺達に食べるよう促した。
一通り食べると
モナ「ギルドマスター殿は遅いですね。いつまで待つと思います?」
俺はため息を付き
聡太「モナ、君は強い。だけどこういう時の観察力がないからS級から上がれないんだよ。遅いってもういるじゃないか」
モナ「お師匠様大丈夫ですか?ここには我々とこのお子ちゃましかいないんですよ」
うさ耳女は面白そうに見ている
聡太「よく考えろ。ギルドマスターの客人が待っているのにノックもせずに入ってきたのに違和感があるだろう。モナは外観から子供だと思ったのだろうが、そもそもこんな所に見た目まんまの子供がいる訳ないんだよ。それと身のこなしと堂々とした態度。ここから考えるとリリアこの人は誰だ?」
リリア「えっ!?職員の方の娘さんじゃないのですか!?」
聡太「はあ、リリアもか。モナは今の話で分かったか!?」
モナ「そうだったんですね!ギルドマスター殿の娘さんなんですね」
俺は二人の頭をこつきー
聡太「あのな人の話ちゃんと聞いてないだろう。胸もぺったんこで幼児体型で童顔だけどこの人は大人だぞ!俺やモナより年上だぞ。そしてこのまな板幼女がここのギルドマスターだぞ」
ギルドマスター「さっきからおまんはぺったんこだの幼児だの言いたい放題言うぴょん!!おまんが一番失礼な奴だぴょん!これでも29だぴょん!!」
そうしてこのロリ幼女じゃなくギルドマスターとの衝撃的な初顔合わせが始まったのであった。
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