第97話 目覚め
俺は目覚めると温かく柔らかな感触が頭にあった。
目を開けるて涙を流すミーナの顔が近かった。そう、ミーナの膝枕で寝ていたようなのだ。
右腕で頭をボリボリする。
何故そういう状況なのかよく分からないし何故か左腕の感覚がない。
聡太「やあミーナ。今の状況がよく分からないのだが、説明してくれないかな」
ミーナが説明してくれたのは77階層に辿り着いたがそこはボス部屋で、ボスのブルードラゴンと戦い、勝利したものの俺は左腕を失ったと。
痛みはないが感覚がない。恐る恐る見ると左腕は肩の付け根より少し先から無かった。
今はボス部屋だ。
ドロップは俺とフレディにぴったりのオリハルコンのヘルム、12着の外套、オリハルコンやミスリルの武器がトレジャーボックスに大量にあったという。とりあえず収納にいれる。
目を引いたのが村正だ。
かなり長い日本刀で思わず手に取る。
村正「我が主よお仕え出来て光栄だ」
と聞こえてきて、俺の愛刀になる。不思議な声だった。愛刀となったのは刀を見れば分かる。愛を感じたのだ。
ミーナ「聡太、私達は聡太が片腕になっても変わらず聡太を愛するからね」
聡太「トニーと呼ばなきゃだめだよ。それに心配しなくてもこれから生えるから!」
リーナ「あのね、片腕を無くして現実逃避したいのはわかるけど、現実を受け入れなきゃ駄目よ。蜥蜴の尻尾じゃないのだから生えるわ訳ないでしょ!私達が一生貴方の腕の代わりをするんだから、そんなに落ち込まないで。それとも慰めた方が良いのかしら?」
聡太「どんな慰めか興味がなくはないが、本当に生えるからさ。現実逃避とかじゃなくて。信じないのか?」
皆が頷く
聡太「じゃあ何か賭けようか?君らは何を賭ける?」
サーヤ「じゃあ、生えない方に私達が四人の貞操で」
俺はでこぴんを喰らわせ
聡太「聞いた俺が馬鹿だったよ。どのみちもう少ししたらサーヤ達を娶るんだからそもそも賭けにならないぞ。それに生えると確証してるだろう!まったくもう。まあ見てなって。まずはスキルをと。あったあった!欠損修復っと流石に50ポイントだな」
俺はスキルを取得し修復の準備をする。
聡太「何があるか分からないからな。スキルを取得するのを少し残してたんだよ。で、欠損修復というのを取れたからさ、今からやるぞ!欠損修復!」
すると段々腕が出来てきて文字通り生えた。皆が唖然としていて面白かった。
そして他に怪我人がいないのを確認した。
そして問題はこれからだ。ボスの後で小部屋が開いたそうだ。俺が気絶しているから中に入らずに見るだけだが、そこには大きなクリスタルが有ったと。多分ダンジョンのコアだと。
じゃあ行くかとなり皆が入ろうとすると、これまでは体を突っ込んで中を覗けれたが、頭すら入らなくなり、俺しか入れなくなったようで、皆が俺に託すのであった。
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