第62話 大量発注

 俺達ジゴロの3人で22階層をクリアして街中に戻っている。キョロキョロしないが林の中とかやはり人の気配が感じられる。


 街に入る手前で何か人の声がするので剣を抜いて茂みに入っていく。

 女性の呻き声だ。襲われているのかと思い、音を立てない様に向かっていく。そして見えた物は・・・自主規制でした。若い高校生位の日本人女性というか高校生と筋骨隆々な男が見えました。そして来た道を戻るのだが、もう一箇所発見し呆れて街に戻る。


 冷静になり先程の事をエミリーに聞くと真っ赤になりながら


 エミリー「驚きました。壁の外であんな事をしているなんて。魔物に襲われるかもなのに。何なんですかあの若者は!?命知らずなのですか!?お猿さんですか!?エミリーには理解できません。見ましたか?覗いている者もいたのですよ!」


 聡太「うん。あれが洗脳されているって事だね。覗いていた奴には気が付かなかったな。エミリーの方が気配察知が効くのかもね。しかしさっきの少女は一瞬俺と目が合ったんだよ。それでも何食わぬ顔をしていたし思ったより深刻だな。残念だけどあれは召喚された者だよ。女子には騎士か貴族、男子には神官を充てがいああやって支配しているんだよ!」


 俺はいつの間にか手から血が滲んでいた。余りに強く握りしめていたものだから血が出たようだ。


 街に戻り俺は準備の為買い物をする。

 食材店で大量に買い込み、次々に収納に入れる。

 一旦家に帰り、二人に食事の準備をして貰う。幸い二人共料理は出来る。ついでに余分に作って貰う事にした。


 俺は飲食店を回り料理を注文し、皿を含め料金を払い前払いで時間を置いて取りに行くとして数軒を回る。

 道中食器店が合ったのでごっそり買う。お鍋も大量に買っていく。

 スープとか煮込み料理とかを渡した鍋に入れてもらい、明日引き取りに行くとして支払いをする。皿を含めての販売を渋る所には皿を渡しこれに盛り付けてというと了承してくれる店が多かった。


 宿屋の食堂は避けた。高校生達が泊まっているからだ。


 暗くなってきたので家に帰る事にする。帰宅すると二人の格好が何故かミニスカメイドだ。そそるが出掛けるので普通の服に着替えて貰い、お隣へ挨拶をする。丁度ギルドマスターが帰ってきたのでこれからの事を話し理解してくれた。明日ギルドで詳しく報告をし直す。奥さんに料理の手伝いお願いをした。リリアと一緒に大量の料理をするのを手伝って貰えないかとだ。エミリーは退職の手続きをするので家にはリリアしかいないが快く引き受けてくれた。

 お礼をというと、ギルドマスターにプレゼントしたアックスのお礼と言われたので頷いた。ギルドマスターは恥ずかしがっていたが、物凄くご機嫌で珍しくアクセサリーを作ってプレゼントしてくれたと、そのお礼でもあるというのだ。いがいだった。亭主関白だと思いこんでいたが、愛妻家だった。


 そして食事の前にお墓参りをした。なんの事は無い、家の裏庭にあった。幸恵さんもそうだったが、自宅がある者は基本的に自宅に葬られるのが一般的なようだった。

 何故亡くなったか詳しくは話してくれない。いずれ自ら話すまではこちらからは尋ねまいとした。


 食事の後お風呂を3人で入る。これからそういう事も出来なくなりなるだろうからとだシャワー為だ!

 さすがに3人ででは狭かったがそれはそれで楽しかった。2人共俺のホットでのシャワーがお気に入りで結局交代交代でお湯を浴びていた。そんな時に


 リリア「あーあー聡太のシャワーも暫くお預けになるのね。ダンジョンでは無理だもんね」


 俺ははそんな一言に考えを巡らせ


 聡太「できるかもよ」


 そう呟いた。問題は雪乃さんと優子さんだ。俺の女じゃない。他の者の女だ。直接掛けると裸を見てしまう。呟いていたようで


 エミリー「なんとかなると思いますよ。衝立かカーテンを使うか、大輔様や友樹様が一緒に入り、聡太様の視線を遮って貰うんです。もし見えちゃったら二人が悪いという事でね!愛する者の肌を守るのも殿方の甲斐ですからね!」


 ふむふむ。まっいっか。とそこはクリアーしたとして、どうやってシャワーを浴びさせるか。


 うーん全部で11人か。ダンジョンを出た後が問題だな。国を出るまで基本的に宿は使えない。野営が続くなと考えてくれいたが今日は色々あり考えが纏まらないので、また明日考える事とした。


 今日は3人でのこの家で初めて過ごす日だ。おそらく後少しかいれない家となる。


 寝室のベッドを使わせて貰う。俺が中央で左右にリリアとエミリーだ。

 残り少ない平穏な夜を味わいながら過ごす。三者三様で色々な事を考えているが、それでも夜は深まるのだった。

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