第61話 方針
太輔「どういい事だ!?」
聡太「大輔の話は皆も良い意見だと思ったろうし、実際俺も考えたんだ。無限収納が無ければ実行して戦闘を余儀なくされたと思う。俺も全員を守る自信はないからな」
大輔「予見されているって事か!?宿やダンジョンに監視はいないぞ」
聡太「いいか大輔、君を責めるわけじゃないが、俺は記憶がないが己の甘さが招いた今の事態をもう一度体験したくないんだ。後30分位でダンジョンを出ないと怪しまれるから詳しくは明日また話そう!今はざっくりとな」
友樹「俺はお前の方針に従うよ。ちょいと見張りをしてくるな。俺は話を聞いても役に立たないからさ」
聡太「じゃあ頼むよ。無理はするなよ」
いつの間にか聡太を中心に半円形で皆座っている。
聡太「難しい話じゃないんだ。監視は街の中で怪しい奴が結構いたぞ。林の中も斥候か何かいたしな。殺気がないから放置したが誰も気が付かなかったか?期限内に逃亡するのは俺や大輔が考えつくんだ。向こうにも頭の切れる奴はいるさ。だから大輔に聞いたんだ。大輔は成績もトップクラスだ。大輔の考えるレベルは城の賢者が考える事と同格と思うんだ。評価してるんだからな。ダンジョンに行く振りをしてというのはさ。だが警戒されて網を張っていると思うんだ。向こうも馬鹿じゃない。大輔の頭の良さを把握しているだろう?逃亡の恐れのあるのは下半身を押さえていない君達だけだろうから」
一度皆を見ると頷いている
聡太「それとお前達人を殺せるか!?エミリーのような獣人も含めてな。先生どうですか?殺せますか?」
みっちゃんは首を振る
聡太「田邉とデービットを除いて俺は既に2人殺しています。リリアも2人です。兵士と切り合って人を殺すのを躊躇しないのが2名じゃ無理なんだ。だから別の手段に出る」
美菜が涙している。
聡太「ダンジョンに1ヶ月ほど籠もる。流石に1ヶ月消息不明だとダンジョン内で死んだと思うだろう。これは無限収納が無ければ無理なんだ」
大輔「そんな無茶な」
俺は収納から温かい料理を出して
聡太「俺のはこういう芸当が出来るんだ。さっき教えてくれた俺が以前話していたというギフトポイントな、無限収納が99ポイントでホールが1ポイントなんだ。さっき確認したよ。俺は多分こういう事が頭に浮かんで無限収納を選んだのだと思うんだ。だから俺にはホール以外何もないように見えたんだろう。ポイントの割り振りがかなり極端だからね」
律子「穴吹は大胆なのか行き当たりばったりか分からないけど、私なんて目先の事しか考えなかったようなのに流石ね」
聡太「理解してくれたかな!?明日は初心者ダンジョンに入り、余った時間で街を見学して服とか買っておいてくれ。食料とか野営に必要なのは俺が何とかするから、自分の事だけ考えてくれ。明日はダンジョンを出たらまずギルドで魔石の換金とわざと派手にお金を使うんだ。浮かれて羽目を外しているようにね。実際羽目を外しても良いけどさ。それと美菜の腕な、正直に答えるんだ。トニーといヒーラーが偶々後から来て治療してくれたって。料金を聞かれたら、新婚祝で機嫌がよく無料でしてくれたけど、実力以上の所に来た事をしこたま怒られたってな。もし嘘発見のギフト持ちがいても嘘じゃないから怪しまれないからね」
美菜がうっとり見つめていて
美菜「記憶を失くしていてもやっぱり素敵な聡太だ。うん!」
聡太「一応予定は最終日な。最終日にダンジョンの下層域へ向かう。明日は君らだけで初心者ダンジョンへ行くんだ。これからギルドへ換金に行き、初心者ダンジョンの事を教えて貰ったからチャレンジすると言えば誰も疑わないよ。明日は俺は食料の買い付けと野営の道具の準備だな。それと21,22階層辺りを行ったり来たりして修行な。最終日まで俺は多分ここには来ない。来れても1日だな。街で会っても治療のお礼をする位に留めるんだ。決して知り合いと悟られるな!俺は万が一に備え22階層まで攻略してから帰るよ」
そう言い俺の所に来る3人のおでこにキスをする。不満そうだが今はこれは精一杯だ。
それと雪乃さんと優子さんを呼んでコソコソ話した
聡太「あの、避妊魔法が有るのだけども一応掛けておきます。効果は6時間位です。一応見かける度に使うつもりですが、今日を逃すといつそういう機会が訪れるか分かりません。この魔法の難点は女性にしか使えず、この魔法で生計を立てている者もいるそうですよ。抱いてもらってくると良いですよ。逆かな」
真っ赤になる二人を置いて何を話していたかリリアとエミリーに伝えると意味深な目で真っ赤になっているふ2人を見て頷いていたのだった。
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