第52話 初心者層

 ダンジョンの1階層は岩がゴツゴツした洞窟チックな感じだった。今の所このダンジョンで確認されているのは岩がゴツゴツした洞窟型のみで、ボス部屋が体育館位の空間が多いという。


 このダンジョンも階段の所に転移石があり、リスタートが容易でダンジョンが街自体に有るダンジョンの為にダンジョン内で夜を明かす者はまずいない。そういう立地のダンジョンだ。というよりダンジョンを中心の街ができているのだ。


 俺達の目標は未到達階層へ行く事だ。俺の場合この世界に発生している異変だか変異とやらに対処しなくてはいけなくなる筈なので、誰かが到達しているダンジョン位は簡単に行けるようでないと死んでしまうと思い、修行の一環として行く予定だ。


 このダンジョンは5階層が特殊で単独でしか行けないボス部屋という。資格があるかどうかを探る為に有る階層で、ダンジョンの先を進む為の資格が有るか見極める為の階層だ。単なるパワーレベリングが許されない、そんなダンジョンだ。ここで倒されても強制的に外に出されるだけでこのボス部屋に限って言えば死なないと。


 順調に進んでいて5階層に来た。それまでの階層は5分ちょっと進むともう階段だ。基本的に一本道だ。時折ホーンラビットやスライムが襲って来る程度だった。丁度前のパーティーの最後の一人がボス部屋に入っていくのが見えた。2分位して扉が開いたので先ずはリリアが行き、6階層で待っている感じだ。1分もせずに扉が開きエミリーが続く。やはり1分位で開く。

 ボス部屋の主はオークだったので拍子抜けしたが、思う所がありホールで体半分を埋めてから殴りつけた!そうすると頭部が吹き飛び、霧散していった。腕力もかなり上っているようだ。

 ドロップは魔石と篭手だった。ドロップを拾いボス部屋を出る。そうすると階段があり、迷わず降りて行く。6階層で無事リリアがとエミリーと合流し、魔石を受け取り収納に入れる。


 二人に様子を聞くもやはりオークだった。ドロップは二人共マントだった。リリアのはパステルグリーン、エミリーはパステルピンクの可愛らしいデザインだ。ただ、矢は完全に弾くだけの強さがあるので早速装着する。

 俺も篭手を左腕に装着するのだが、剣を十分受け止められる強さがあった。


 そうして10階層に向けて進むのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る