第33話 ダンジョンへ行こう!
初心者ダンジョンは街を一旦出て東側に擁壁沿いに歩き、10分位で辿り着く。
5分位進んだだだろうか、突如俺の左肩に激痛が走る。
矢が刺さったのだ。そう、油断していたのだ。
聡太「何者だ!?」
恐らくあの冒険者だと確信している。
戦闘の興奮で痛みが少ない。いずれダンジョン内で襲ってくるだろうとは思っていたが、こんな街のすぐ外の人通りがそこそこある場所で襲って来るとは予想していなかった。甘かったのだ。
聡太「リリア、矢を急ぎ抜いてくれ」
リリアは躊躇なく抜く。激痛が走るが間髪入れずにヒールを使う。
咄嗟に身構えると次の矢が飛んできた。剣で薙ぎ払い、矢が飛んできた方向にアイスボールを連続発射する。道の脇の藪の中から矢が飛んできていた。アイスボールはテニスボール程度だが「どどどどどどどどどど」っと20発程投射した。テニスボール位の大きさとはいえ、当たれば痛い。速度は150km/h位だからそこそこ早い。
雄叫びと共に奴が奴が襲い掛かってくる。
リリアが立ち向かうが数合打ち合い鍔迫り合いになった。
俺は驚いた。A級と互角にやりあっているのだ。
聡太「リリア下がるんだ。そいつが用のあるのは俺だろう!」
リリアは一気に飛び退いた。
冒険者A「てめえ等のせいで街を追放になったじゃないか!どうしてくれるんだ?あああん!?」
聡太「せっかく追放程度で済んでいるんだ。別の街で真面目に生きろ。チャンスを貰ったんだぞ!?それにお前じゃ俺に勝てないぞ!アンタほどの実力があればどちらが強いか位は分かるだろうに!」
冒険者A「あの時は油断したが今度はそうはいかんぞ!許して欲しければその女を置いて失せろ!俺達が可愛がってやるよ!」
そうすると矢が別の方から飛んできて頬をかすめる。
よく相手を見ていなかったのだ。そう、こいつが弓を装備していないのを。弓は別の奴が放ったのだ。俺は自分の甘さを呪った。こいつの仲間が何人か分からないからだ。ギルドマスターに聞くんだった。少なく共、決闘の後二人が助けに行っていたから最低でも三人を相手にする必要がある筈だった。
聡太「リリア、こいつは2人以上仲間がいる。きのうは少なく共2人を確認している。仲間の方を頼めるか?こいつは今の君じゃあまだ手に負えないだろう」
リリアは奴にナイフを投擲すると茂みに向かう。奴が邪魔しようとするのでアイスボールをしこたま投げると俺に集中し始めた。
冒険者A「小賢しい!男なら正々堂々と剣で来いよ!」
聡太「おっさん頭大丈夫か?不意打ちで矢を放っておいてよく言うな。腕が良ければ頭に刺さっていたと思うんだが。今なら見逃してやる。来るならお前を殺す!」
俺は怒りに怒気をはらめて最後は叫ぶ。一瞬怯んだと思うが雄叫びを上げて突進してきた。学習能力が無いようで突っ込んでくるが今回は打ち合う事とした。蹴りに対しては今回はちゃんと警戒する。
10合位打ち合うとリリアの悲鳴が聞こえてきた。
俺も少し切り傷を負う。
リリアがヤバそうと思い、こいつの剣技をもう少し見たかったがそうも言ってられない。
一旦距離を置き、間髪入れずに深さ2m直径2mの穴を掘り頭上に掘った土を出して生き埋めにし、リリアの所に向かう。そこには馬なりになり鎧取られ服を剥ぎ取られようとしているリリアがいた。俺は怒りに震えそいつの背後から一気に首を刎ねた。背中に矢が刺さるもお構いなしに弓を放った奴に近付き、そいつが逃げ始めるが足元にホールを出し転倒させ、背中に剣を突き立てた。一人逃げたようだが放置してリリアの元に向かう。
俺が倒したのとは別の死体が2体有った。つまりリリアは5人を相手にしていたのだ。
リリアのところに行くと死にかけていた。左腕が肘の少し上から無い。2m位離れた所に切断された腕が落ちていた。
腕を拾いリリアを抱きかかえる。
リリア「ごめんなさい。リリアはこれまでのようです。聡太は大丈夫?」
リリアは犯されていないようだ。着衣が乱れ掛かっているが間に合ったのだ。
どうしてそうしたか分からないが腕とリリアにクリーンを掛けて、腕を傷口に当ててひありったけの魔力を籠めてヒールを掛けた。俺は魔力の使い過ぎで意識が朦朧とし気が付くとリリアに膝枕をされていた。
リリアの左手で撫でられていた。
俺は起き上がり
聡太「リリア大丈夫か?」
リリア「はい!お陰様でまだ純潔のままです!」
聡太「えっ!ってそうじゃなくて怪我だよ。特に腕大丈夫か?それにもし犯されたとしても俺はリリアの事を大事にするのには変わらないよ!」
リリアが俺に抱きついてきて泣きながら
リリア「ありがとう!ありがとう!やっぱり聡太が私の王子様だ!私の全てを捧げます!どうかずっとお側にいさせてください!愛してます」
愛してるとまで言われ熱烈にキスをされた。俺も嬉しくリリアの唇を貪った。
そしてリリアの体のあちこちを触りだした。
リリア「今ここでご寵愛を賜るのですか?お外はちょっと恥ずかしいです」
トリップしているようだが俺は必死にリリアの体を触っていく。大丈夫そうだったので気が抜けて膝をついた。そしてリリアのお腹で泣いた。
聡太「よがっだあー!りらぎゃが無事治って。よがっだー」
お腹に顔を埋めているので変に聞こえる。リリアはくすぐったがっていた。そう、柔らかな腹部に顔が埋まったのは鎧を剥ぎ取られたからだ。それ思い出して鎧を見ると紐が切られていて修理しないと使えない。今日のダンジョンは延期だなと思い死体を集め始める。リリアに警戒をしてもらい、収納に入れて一箇所に出す感じだ。
体にステータスカードが出ている。色は半分グレーで半分赤だ。
リリアに聞くと一般の死亡者はグレーで、死亡者で犯罪者は半分赤だと。
奴らは俺達に矢を射掛けた段階で犯罪者だ!
装備品を確認し金品を巻き上げる。
犯罪者を殺したら持ち物等の権利は倒した物になる。
リリアが倒した二人はリリアに権利がある。ただ俺達はパーティーなので3等分することにしている。リリアが駄目だといったが強引に押し付けた。リリアは小遣い程度で良いというがそういうわけには行かないと頑なに拒否した。1つはパーティー用で宿とかの費用だ。残りは各々の装備し品等を買うお金だ。そうして死体の検分をしていくのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます