第30話 エミリーさんのスカートの中丸見え事件

 職員宿舎にエミリーさんを迎えに来ている。


 3人で照れながら挨拶をしてギルドに向かう。

 リリアは少し後ろを歩き周辺を警戒し、俺はエミリーさんと腕を組んで、歩いている。膝位丈のスカートに薄い青のブラウス、カーディガンといった清楚な格好だ。

 ギルドまでは徒歩3分位と極めて近い。短い時間だが並んで歩けれる事を大いに喜んでいる。リリアは基本的にエミリーさんに色々と譲るそうだ。普段俺と一緒だからエミリーさんが俺と過ごす時間を配慮しているのだ。優しい女性だ。益々リリアが好きになる。


 エミリーさんはやっぱりかわいい癒し系だ。リリアとエミリーさんは仲が良さそうだが、美人という以外キャラが被らないからだろうか?


 エミリーさんは基本的に朝から夕暮れまでの勤務だ。今日も一緒に晩御飯になる。

 初心者ダンジョンはランクCまでかつ初心者講習受講済み者のみが入れる。不思議と俺の冒険者のみです登録が探せれなかったようだ。

 新たに作り直すが、カードがランクEなので講習は受けている筈だった。講習を受けていないとFランク固定で常時依頼の薬草採取とゴブリンの討伐しか依頼を受けられないという。何かのミスで記録を消してしまったのだろうと。時折ある事で、当人のカードの記録から作成し直すそうだ。


 ギルドの登録名はソータにして貰う。

 冒険者カードはギルドなら書き換え出来るので書き換えて貰う事とした。


 ギルドに着くとまずはエミリーさんのお着替えだ。俺はお願いした!そう、胸元の谷間を見えないようにしっかりボタンをして欲しいと。

 どうやら先輩に受付嬢はを首元のボタンを外し、胸元を強調しなさいと教えられ、忠実に守っていたようだ。それは間違いだよと言うと恥ずかしそうに頷いていて、今はちゃんと谷間が見えない安心の格好だ。


 まだ勤務開始前だがさくっと手続きを終えてギルドマスターの所にエミリーさんが向かう。階段を登る姿型は太腿がよく見え、下着がチラチ見える。これはいかんと注意をすると心に決める。

 戻りかけたエミリーさんを手で制し、俺達が階段を上がる。

 リリアもスカートだが、見せパンを履いている。というかブルマ?だ。蹴りも出すのでいちいち下着を気にしてはいられないが、やはり嫌なものは嫌だ。それでスカートが捲れても大丈夫なようにしていると。

 部屋に入る前に異様に短いスカートをエミリーさんへ指摘すると、これも先週先輩に言われたからという。なんばワンになると膝から握り拳一個分のところの長さのスカートを履く決まりと言われたと。やはりダメ出しをし、下から見ると下着が丸見えなので、普通の丈のスカート変えるか、せめて後ろにカバンや書類を当てて、中が見えないようにガードしてとお願いすると驚いていた。


 エミリー「えっ!ひょっとして今までも見えていたのですか?」


 聡太「うん。そうなるね。スケベな奴らの目の保養になっちゃったかなあー」


 エミリー「ふえーん。ど、どうしましょう?」


 聡太「慌てないで。エミリーは隙が大きいのとピュアすぎるからそれに付け込んでエロい目で見てたんだろうな。人を信じ過ぎているんだよ。これからは俺がいるしリリアもいるから、お尻を守っていこうね!」


 エミリー「やっぱり聡太さんは紳士ね!ちゃんと教えてくれたもん。私のお尻をちゃんと守ってくださいね!」


 聡太「お尻だけで良いのかな!?」


 エミリー「聡太さんの意地悪!私をずっと守ってね!」


 そんなほっこりする一面があるが、やはり無防備な天然さんと判明。さらっと意味深な事を言うし。スカートの事は多分先輩の妬みを親切と思い込んで従ったのだろうと思う。多くの冒険者に下着を晒せやーと妬まれたのだろう。彼女は人を疑う事を知らない純粋な女性だ。良くも悪くもあの冒険者が目を付けていてしつこくて追い回していたから他の男の毒牙に掛からずに済んでいたのだろう。俺が守ってやらねばと心に誓う。


 リリアは俺の命を預ける存在になるのだろうなと、勝ち気な性格が災いしない事を祈っている。エミリーが俺にそろそろ良い?と?目配せをするので頷いた。


 そしてドアをノックし、ギルドマスターの執務室に入っていくのであった。


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