第17話 お風呂

 ちょっと気になっていたので勇者について聞くと崇拝の対象で、歴史として以前も魔王等の異変に対処する為に異世界から召喚された勇者が解決し、例外なく英雄になっているという英雄伝説がある。

 特に最強勇者は名声も富も女も思うがままで、女性の憧れという。

 リリアは何でも幸恵さんから幼少の頃より、幸恵さんの死期に現るであろう勇者に仕え助けなさいと言われて育ち、それが当たり前と思っているという。

 確かにどんな人か不安はあったが、心優しい紳士が現れると予言として伝えられていたという。それも今日というのもだ。つまり何年も前に幸恵さんは自分がいつ死ぬのかわかっていたようだ。


 風呂に入る事になり、湯船に浸かっているとうとうとしていたようで、ふと気が付くと目の前にリリアが俺にもたれかかっていてて驚き


 聡太「あ、あの、何故リリアが湯船に浸かっているの?」


 リリア「はい?私のお家ですからお風呂に入っていますがどうかしました?いつもお師匠様と一緒にこうやって入っていましたよ」

 俺がもじもじしていると


 リリア「お背中をお流しますね」


 そう言い体を隠す事なく湯船から出て体を洗い出した。流石に背中を向けているが、文化が違うのであろうか、裸体を恥ずかし気もなく晒していた。

 俺はね湯船から出れなかった。なにせ若い綺麗な女性の裸がそこにあるのだ。勿論その状況だから俺は元気一杯だったからだ。綺麗な体だった。ちらっと見えた芸術的な双丘は大きさも形もとても綺麗で見惚れてしまった


 リリアの体は細いが鍛えられているし、見事な双丘が頭から離れない。


 リリア「何をされているのですか?さあ出て下さい」


 無理やり手を引き、湯船から出された。そして元気なのを見られてしまった。


 リリアは背中を洗ってくれた。真っ赤になり恥ずかしがっていると思ったら不思議そうにガン見していたのだ。俺もリリアの背中を洗い、ホットで体を流してあげた。


 ホットが気持ち良かったようでうっとりしていて、掛け湯を用意し俺はそそくさと先に風呂を出て着替えていく。何故か俺のサイズの寝間着があり、使わせて貰う。


 予め背丈を知っていて準備をしていたとしか思えなかった。リリアの下着やらが目につき、涎が出そうになり首を振り、脱衣場を出て煩悩と戦っていた。

 意識をリリアから外さないと抱きつき犯してしまいそうで、意識を別に向けるべく収納の中を確認していった。


 中に武器が多く、売れば金になるかな?位に考えていた。


 スマホとスマホの充電器等が出て来て、充電し写真を見ていたら友達やら彼女?腕を組んでいるのが三人おり、首を傾げていた。


 そして音声ファイルが何気に気になり再生を始めたが、リリアが風呂から出てきたので中止にし、風呂上がりのリリアをパシャり。ちゃんと服を着ていますからね。


 夜も遅くなってきていたので寝る事になったが一緒に寝て欲しいと言う。添い寝をお願いされたのだが、思春期真っ盛りのチェリーには厳しいお願いだが、リリアが涙しているのを見て、急激に落ち着いたようで、頷いて了解した。


 シングルベッドを少し大きくした位のベッドに横になる。彼女は背中を向けてきて、俺の手をお腹に持ってきて握りしめていた。


 聡太「今更だけど、俺は我慢出来ずに君を襲うかもしれないよ」


 リリア「聡太様はそんな事なさいません。信じています。それに、そうなされたければ構いません。お師匠様より勇者様の言う通りにし、身を委ねるよう言われています。それにお金も大してありませんし、聡太様が私を殺す理由が見つかりませんよ。あまり変な事は言わないほうが良いですよ♪」


 俺は複雑な想いを抱きながら悶々としていたが、リリアのお師匠様死んじゃったの一言に意識がはっきりし、ぎゅっと抱きしめて寝るのであった。そして言質がおかしい事に今は気が付かない。俺は性的に襲うかもと話をしているのに、彼女は強盗の話をしているのだ。普通は性的な捉え方をする筈なのだが・・・・

 そして何故に俺に身を委ねているのか、初対面でいきなり信頼している事をかおかしいと思う程余裕がなく流されていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る