「創作」の話をしようじゃないか

久保良文

はじめに

 大前提として、創作のやりかたなぞは各個人の自由でよいことを述べておきます。面白い創作があったとしても、それは各人の嗜好です。甘い食べ物が好きな人もいれば、辛い食べ物が好きな人がいます。同じように笑える話しか読めない人や、泣ける作品が読みたい気分の人だっています。そこに仰々しい「お作法」はないと考えています。あったとしてもそれは「うどんは熱いのを箸で啜った方が美味いだろ」ぐらいなものです。別にいいと思います。フォークで食べようが、冷たいうどんに調理してしまおうとも。

 本作につきましては、筆者が「最近、こんな料理にはまってて、こんなアレンジレシピをしている」程度に捉えてもらえれば幸いです。

 

 連載中の作品の筆が進まず、息抜きとして前々から興味のあった「創作論」というものに手を出します。とはいえ、語るからにはしっかりとしておきたいので、最初に本作品の趣旨を明確にしておく必要があります。


 本作については「面白い話とはなにか?」を主軸として、筆者の個人的な偏見を述べるものとなります。筆者は特別な講座を受講しただの、ハウツウ本を大量に読んだだのは全くしていない、ただ趣味として小説を書いてきただけの素人です。よってそこにキチンとした根拠はなく、もし筆者の主張が読者の方に不快感を与えるようなことがありましたなら、ご容赦頂きたいです。

 

 漫然とあてもなく「面白い話」について考察していくつもりであります。きっと以前と言っていることが真逆の主張をすることもありましょうし、どこかで聞いたことのある、他所様の意見を参考にしていることもあるでしょう。ですが、あまりにも当てがなさすぎるの面白くないので、初めに一つだけ定義づけをしておきます。


・読者の情動に影響を与える作品が「面白い」作品である。


 そのことを根底として語っていこうと思います。

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