シナリオ

@donuts_07

Lost Boy/冒頭

セッション開始前に各PLに1d100を振らせる。出目の低かった順に結果は良いものとなるが、一番良い出目と悪い出目以外はそこまで差はなくていい。それぞれに合った経緯と持ち物を確定させる。「22時頃」という言葉を入れておく。持ち物については大きすぎない物であれば大体全て許可する。


一番良い出目→

「貴方は眠ってしまう直前後ろで物音を聞き振り返った。そこには真っ黒の闇で作られたような、人のカタチをした人ならざるモノが立っていただろう。」


一番悪い出目→

「強い衝撃が走り、重傷を負って走馬灯が見えた。貴方は死を感じただろう。」


セッション開始と同時に各DMにてハンドアウトとして送信。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

物語は見知らぬ街の路上で目を覚ますところからスタート。

以下の文章を送信。

「闇よりも暗い闇に抱かれて、煩いほどの静寂が耳を打つ。少しの間の浮遊感。それはやがて消え、硬く冷えた感触に変わる。

目を覚ませば別世界。眼前に広がるは眩しい、眩しい夜の街…。

異世界へヨウコソ」


探索者一行はそれぞれ、ここに来るまでのことを覚えている。普通に生活していたら頭を強く揺さぶられ、身体の中をグチャグチャにされるような奇妙な感覚、もしくは自分の意志で抗えないほどの強烈な睡魔を覚えた。そして倒れてしまえば此処に居たのである。



見回す→

現在は夜らしい。日本の都会。街自体は明るいが辺りには人っ子一人いない。異様だ


標識・看板を見る→

そこに並んでいる文字はまるでデタラメ、辺り中にある全ての文字がデタラメ

San0/1

(道路にトマレの字はない。なぜなら車がないから。何なら歩道もないし車線もない。)

例:すたーばっくす…rqーf@zhr

さいぜりや…xep@l7

みらいやしょてん…noe7d9wy


医学→

意識を失う直前の奇妙な感覚は確実に体調不良ではない


自分を見る、道具を取り出す→

探索者は許可された道具を持っている。帰宅していたなら帰宅前の服に戻っている。

持ち物の文字は正常。


スマホ→

圏外。


腕時計(持ち物)→

正常に機能している。22:30~23:10くらい


怪我をしている場合→

治っている。HPは全回復状態


奇妙な感覚→

既に消えている。何ともない


天文学・ナビゲート→

一等星が見える。星から大体の緯度経度が分かるかもしれない…と思ったのだろうが、位置は特定できない。

分かるのは「位置が特定できない」ということのみ。

星の位置自体はデタラメにはなってないが、二等星以下は街の明かりが眩しくて見えない






探索者が満足するまで探索させたら、一人の人物がやってくる。

揺らめく眩しい光が探索者たちを捉える。懐中電灯。その奥には男が居た。


「……ここで、何をしている。(デタラメ語)」

……bbw@ ui=dwe.

彼は確かにそう言い放った。

探索者が元の世界の言語で反応した後で

「ちょっと来てくれ、ここじゃ場所が悪い」と流暢な日本語で言う。


観察→

白衣+青マフラー、少し幼顔(高校生くらいに見える)、懐中電灯


目星→

白衣に奇妙な膨らみがある

膨らみにアイデア→

拳銃だと分かる


心理学→

T…敵意はない。男を観察する中で白衣に奇妙な膨らみがあるのを見つける

F…敵意はないと分かる



男に話しかける場合、「とにかくここは場所が悪い。いいから早く来てくれ」としか返さない。質問などをされても答えない。


どうしても着いてこないなら「はぁ…人の善意を無下にするとは、いい度胸だね」






移動を了承した場合、歩きながら会話が始まる。

「あそこは目立つんだ。通報でもされたら溜まったものじゃないよ」


人?→

「いるよ、ちゃんとね。キミたちは招かれざる客だから、居る必要のない人間は通報されて執政組織に捕まっておしまい」


捕まるとどうなるのか→

(一回目)男は先陣切って歩み続ける。

(二回目)「捕まった人たちは執政組織の研究機関によって調べ尽くされるね…まぁ、想像しない方が身の為かもしれない」


実験でもされる?→

「へぇ…、キミ察しが良い。」 この世界の人間にとって探索者のような存在は宇宙人と同じなのである


ここはどこ?→

「元居た世界とは違う場所。稀に居るんだよ、キミたちのように、別世界から流れてくる連中がね」


前に来た人たちは?→

「残念だけど捕まったね。それから姿は見ていない」


通報しないの?→

「あぁ、ボクは通報しないよ。同郷だからね。まぁ、随分昔にこちらに来たから…もうよく覚えていないけど」


貴方も通報される身?→

「あぁ、ボクもそりゃ通報される身だよ」


何歳?→

「さぁ。覚えていないけど…37か8?」


若く見える→

「年齢が顔を追い越したのかな。」


元の世界には帰れないの?→

「まぁ、こうやってボクが現れた理由を考えてみなよ」


(会話が途切れるようなことがあったら目星を成功させ、探索者の持ち物に興味を示すといい。謎めいた存在であることをできるだけアピール)






歩いている途中で聞き耳判定をさせる。

成功→風を切るような音が聴こえる。

「これは…みんな、急いで物陰に隠れて。」


隠れる→

成功者は隠れられた。

成功者には、失敗者を隠す為に隠すロールを振らせる。

ファンブルは隠すことができない。


隠れられなかった者の元へ男は駆け戻ってくる。「耳を塞げ、空を見るな、そして縮こまれ」


空を見る→

貴方は見た、空を覆い尽くす異様な存在を。龍…いやそんな流麗なものではない。羽の生えた芋虫。san1/1d10

正体は忌まわしき狩人


目は開けておくが上は見ない→

上空からの視線が突き刺さる。Pow×5に失敗したら空を見上げてしまう。成功の場合は視線に恐怖してsan0/1d5


☆発狂領域に入った場合は、アイデアを振り失敗したら発狂無し。成功したら発狂するので発狂表を参照。

しかし、発狂の効果で叫ぶ、逃げるなどしても男が何とか押さえ込んでくれる。








一通り判定が終われば脅威は去った。


発狂している者がいれば心理学や精神分析の判定が入るかもしれないが、騒いだ探索者が居れば男が割り込む。

「オマエラ、ちんたらするな!通報された!走れ、とにかく走れ!」


到着したのはホテル。それもかなり上等な。普通に人が居るが話しているのはデタラメ語。男はデタラメ語で受付に話をしている。

「OKだ、着いてきてくれ」小声で探索者に伝える。


案内されたのはスイートルーム。

「あぁ…危ない危ない、今回は本当に吊られるかと思った…」ソファに腰掛ける。

ダブルベッドが二つ、ソファ、テーブル、テレビ、コンピュータのようなものと、それを置いたデスク。

「さて…やっと腰を降ろして会話できるね」


お礼→

「…まぁ、ここはさっきのところから離れてるし…何とかなるだろうよ」


名前は?→

「あぁ、言ってなかったっけ。ボクの名前はサトル。ここでは研究者をしている。さっきも話した通り、元はキミたちと同じ世界に居たんだ」

苗字は最初は名乗らない。


何の研究?→

(1回目)「知らない方が身の為だと思う」

(2回目)「なら教えるが…ボクは執政組織お抱えの研究者だ。言ってしまえば胴元はキミらの敵な訳だけど…ボクは敢えて、敵の懐に潜り込んでいるだけ。ずっと昔からね」


何の為に懐に?→

「ボクの目的の為だ。ここに居る方が研究が進み、ボクの知りたいことが知れる…実際は、帰れなくなったから居座ってるというのも大きいが。住めば都っていい言葉だと思うよ。慣れれば苦じゃないし」


デタラメ語について→

「…まぁ、説明しても分からないよ。この世界でキミたちの言語は通用しない。それどころか、バレれば通報ものだ。ここに居る間は極力黙ってた方がいいかもね」


サトルの知りたいこととは→

「さっき出会った人間に教える道理がある?」


助けた理由→

「それはもちろん、ボクにとってメリットがあるから」


メリットとは→

「知らない方が幸せってこともあるんだよ。人間は探求するイキモノだけど、探究心は時に自らの身を滅ぼす」


帰れるの?→

「あぁ、帰れる」


帰してくれるとは言ってない?→

「…」


最初にデタラメ語で喋ってから日本語に切り替えたのは、正体を見極める為?→

「正解だよ、(職業名)くん。

まぁ、ここの人間は夜に外に出たがらないから、出ている時点で大体検討はつくけどね」


化け物について→

「…見たのか。蹲って空を見上げるなと言ったのに」睨みつけて。

誰も見上げなかった場合は簡単に「羽の生えた芋虫」とだけ説明。後は知らない方が身の為だと。







「そうだ、明日ボクについてきてくれ。執政組織に行く」


突き出す気?→

「ボクが信じられないなら今日にでもここを出ていけばいい。」

「ボクの引率で組織に行くのと、自分たちで行くことではどっちにメリットがあると思う?」


帰るためには執政組織に行くのは避けられない。そのことに気付かないならば簡単に説明してしまってもいい。

サトルとしての目的は、極力自分の監視下に置いて身動きが取れないようにしながら、信用できる優秀な人間かどうか見極めること。


「信用するしないはキミたち次第。

…明日の朝、キミたちが居れば連れていくよ。でも一人でも朝ここに居なかったなら、ボクはもうキミたちのことは見なかったことにする。」





突如部屋から着信音。「また仕事か…」サトルは携帯らしきものに異世界語で話し始める。


言葉に着目する→

「(デタラメ語」

アイデア成功

「v:yd7t@ ztemki uouhuzq

bl7 rhoz2[ q@u」


「被験者が使い物にならなくなった。こりゃスクラップだな」という内容。サトルはそれを聞いている。


「それじゃ、ボクは仕事ができたから。明日の朝戻る。この部屋には人が立ち入らないよう言いつけてあるので安心して」

そう言ってサトルは出ていく。

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