二話


本当、昔の方がよかったわい。

年寄りは、すぐそんな事を言うと?



当たり前じゃ。



今のお前ら若いのが、最悪じゃからの。


人間も千差万別。

桜も、また然り。



文句が多いのは許せ。


年寄りは、小言が増えるもんじゃ。



ワシはな。

昔、独りの人間と約束したんじゃ。


枯れないでと言われてのう。




何?

どうせ、その人間が病気か何かで、特別扱いしてやっただけだろうと?



馬鹿者が。

全くわかっておらん。


最悪じゃわい。



やはり…

お前らは好きになれん。


ワシの声が聞ける人間は少ないと言うのに、それがお前とは…


残念じゃのう…



理屈ばかりこねる阿保と話したくないわ。



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