ぢつとその眼を見つめてゐると
ぢつとその眼を見つめてゐると
真つ黒な瞳の潤ひから
連綿と寂しさが続く
私とあなたの 悲しさが募る
ぢつとその眼を見つめてゐると
深く柔らかい息遣ひへと
次第にあなたが消えてゆく
私とあなたが 混ざり合つてなくなる
ぢつとその眼を見つめてゐると
静謐を湛えた眼差しが
私にいのちを与へる
あなたには もう何もない
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