表面的なカタルシスに騙されない

先日、「ロード・オブ・ザ・リング」の映画三部作を見終えました(原作未読)。


同作の原作は言わずと知れた、中世ヨーロッパ風ファンタジーの基礎を確立した作品で、その壮大な世界観には自分も魅せられました。

また、映画版は緊迫したアクションやスケール壮大な戦闘があり、盛り上がりがありました。

だから、映像だけ見れば、同作にはカタルシスがありました。


しかしながら、同作の話の内容への自分の評価は辛めです。

どういう点を辛く評価するのかと言うと、

・キャラクターたちの動機付けが弱い

・話の半分くらいを、キーアイテムである指輪と関係ない戦闘が占めるため冗長

・肝心の指輪を火口に捨てるくだりで、最後の一押しが主人公の主体的な行動ではなくアクシデント(詳細は映画に譲ります)

といった点です。


だから自分は、いまいち「ロード・オブ・ザ・リング」に乗り切れませんでした。

それは、悪く言えば、批判的な見かたばかりして、名作を素直に褒められないということかもしれません。

しかしよく言えば、物語の内容をちゃんと見ているため、表面的なカタルシスに騙されないということかもしれません。


自分は創作に対して、そんな風に目が肥えているつもりです。

そういう視点から、中身がちゃんとした物語を読者様にお届けできれば幸いです。

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