問題と責任
「そろそろ本題に入ろう」
カール様の言葉で王様の雰囲気が変わった。
「そうだなカールしっかりしよう。それで本題なのだが私達は騎士団団長であるアレクシア・テリウスから事前に話を聞いている。
普段あの森の浅い場所ではまず魔物が出て来ることはあまりない。出てきても森の中にいるゴブリンか稀にグレートボアが出てくる位なんだよ。まして今回のようなキングボアが出てくるなどまずありえないキングボアですら数十年に一回発生する程度それが森の外に出てくるなんて尚更な」
そのあとカール様が
「そして今回の原因はスタンピートの前兆だと僕達は思っている。それでレイ君、君は今後なにをしようと思っている?」
「僕はいろんな場所や国に行きたいと思っています。だから冒険者になろうと思っています。」
僕の言葉を聞いた王様とカール様は
「分かったジイス、レイ君に王都の冒険者ギルドまで案内する人をお願いするよ」
「分かった。ではアレクシアに案内させよう」
そこまでの話が終わるとカール様が
「今の話は問題の話しだけど今度は責任の話をしようか?レイ君」
笑顔だけど王様と同じ怒りを感じた僕は素直に頷いた。
でも言い訳ぐらいはさせて欲しい。
「私も君とじっくりと話したいことがあるんだよ」
王様は僕とアリスの繋いでいる手を見ながら言ってきた。
それは離せてもらえないからです。だから僕は悪くないんです。
僕はいいわけを考えていると、カール様に
「言い訳なんてしないよね?それと少し向こうの部屋でお茶でもしよう」
今度は笑顔だけどこれまた別の威圧を放ちながらいってきた。
たぶん僕に言いたいことがあるのだろう。僕はアリスとティアの手を離し王様とカール様が向かった部屋へ入って行った。
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