第227話 銚子の探索

「誠一郎殿、舞殿歩きが早いですなぁ~」

「慈恩さん、言われる通りこれは歩きです、走りではありません、我々の走りにはまだ其方は付いて来れませぬ」

「お二人は修行を辛い、苦しいと思った事は御座らぬのかな」

「御座いませぬ、龍一郎様を目指し日に日に己が成長している実感は次への欲求を産むのみです」

「舞殿も同じで御座るか」

「私は誠一郎様との行動が多く御座います、誠一郎様の足手まといに成らぬ様に修行しております」

「慈恩どの、我らの役目を理解しておりますか」

「銚子で悪さをする者たちの素性と訳を探る事と理解して居ります」

「はい、その通りです、ですが、それでは満点ではありませぬ」

「他に何か龍一郎様は申されましたか」

「舞殿はお解りですね」

「野党、無頼漢、浪人だけであれば盗む魚を選ぶ事はしませぬ、江戸のお店か武家が関わっている事でしょう」

「はて、龍一郎様は左様に申されましたか」

「龍一郎様は盗む魚を選ぶ事が解せぬと申されました」

「たったそれだけの言葉で・・・私には誠一郎殿、舞殿の域には成れそうも御座らぬ」

「ご安心下さい、我らとて最初からでは御座らぬ、私など悪たれと言われた餓鬼でしたから」

「龍一郎様が変えられた・・・」

「左様です、仲間の全員があの方に会って生き方が変わりました、意義のある物に変わりました、生きる事の楽しさを知りました、あの方に会わなければ私は馬鹿な旗本の倅のままだったでしょうし、父に迷惑を掛けていた事でしょう、ひょっとしたら喧嘩でもしてこの世にいなかったかも知れませんね、さて周りに人影もありませんし足を早めましょう、人が現れたなら山へ入ります、これも修行です、慈恩様、着いて来て下さい」

誠一郎は走りだしたが舞は当然、息も乱さず着いていたが慈恩は修行の成果は見られたが息が荒くなって行った。

銚子の街に入る前に三人の設定を決めた。

誠一郎と舞は武家の新婚夫婦、慈恩は二人の案内人の同行者と言う設定だった。

誠一郎が先頭を歩き、半歩後ろを舞が歩き、その一歩後ろを慈恩が歩いていた。

銚子の街は人通りは多かったが店に入る人は少なく活気に欠けて見えた。

人並みの中に漁師の姿が見られなかった。

誠一郎は街並みの中に蕎麦屋を見つけ暖簾を潜り、舞と慈恩が続いて潜った。

奥の小上がりが空いていたので誠一郎は壁に背を当てて座った。

舞は誠一郎の横に座り、慈恩は誠一郎の向かいに一人で座った。

小女が注文を取りに来た。

「江戸からかね、何を食べなさるだね」

「何故、江戸からだと思うな」

「見かけん人だしよ、旦那さんも奥様も垢抜けとるげな、江戸もんじゃろう」

「残念じゃが水戸から江戸へ向かう途中じゃ、銚子は初めてでな、魚が上手いと言うで食べに来た、が、魚やが見当たらぬ、料理屋も見当たらぬ」

「お客人よ、間が悪い、何でもよ、盗人が魚を全部獲って行くらしいぞな」

「全部、全部は無理であろう、船がいくつ有っても無理じゃろう」

「あたいは見た訳じゃ無いけど皆がそう言うとる、話も良いが何か注文してくろ」

「蕎麦掻きと酒を貰おう、舞はどうするな」

「私もご相伴させて頂きます」

「蕎麦掻き三つに酒三つ、入りました~」

小女が奥の台所へ注文を大声で伝えた。

「おいよ~」

奥から野太い声で返事が返って来た。

直ぐに奥から声が上がった。

「上がったよ~」

「は~い」

小女が台所と店の間の小窓から品物を取ると運んで来た。

「は~い、お待ちどう様」

三人の前に蕎麦掻きの小鉢と徳利と猪口が置かれた。

誠一郎が徳利を掴み慈恩に差し出した。

慈恩は猪口を持って誠一郎の酌を受けた。

慈恩が返そうとすると誠一郎は拒み徳利を舞に向けた。

舞も猪口を持つと誠一郎の酌を受けた。

誠一郎は自分の猪口に酒を注ぐと猪口を持ち上げ前に突き出した。

慈恩と舞も酒の入った猪口を突き出した。

「我々の首尾が上手く行きます様に」

「はい」

「はい」

三人は猪口を口に運び酒を飲んだ。

舞が咳き込み「美味しくない」と漏らした。

誠一郎と慈恩は一期に飲み干した。

「誠一郎様はお酒が飲めるのですね」

「昔は屋敷当たりでは悪たれで評判の小僧でしたからね、慈恩殿は何時ぶりの酒ですか」

「はい、橘の道場へ行く前の日以来ですかね、すっかり酒の味を忘れていました」

「以前は相当の酒好きではなかったのですか」

「まぁ、酒浸りと言えたでしょうなぁ」

「それが今は飲まない、飲みたいとも思わない様ですね」

「酒の事など忘れておりました」

「この酒で戻りませぬか」

「舞殿、正直解りませぬ、己が龍一郎様との修行を楽しいと思うか、酒を楽しいと思うか・・・」

「楽しみです事」

「舞様は、もうお解りの様だ」

「さて・・・、誠一郎様はどうですか、私は父が道場に顔を出し皆で飲んで以来ですかね」

「忠助様は誠一郎様のお酒を何も申されませんでしたね」

「私だけでは無く皆が同じです、他人が止めても決めるのは己自身ですからね、父は頭の良い方です」

「舞殿は今、忠助様と言われましたか、私の知る忠助と申される御仁は南町奉行の大岡忠助様です、まさか誠一郎殿の父上は大岡様・・・な訳は無いですな、舞殿」

「何故そうでは無いと思われますね、慈恩殿」

「何故と問われるか・・・龍一郎様が大大名の若様で誠一郎様が、などとは考えも出来ませぬ」

「では、考える事ですね、慈恩殿」

「何と・・・誠一郎殿も若様ですと・・・皆様は御存じなのですか」

「当然です、私達に秘密はありませぬ、慈恩殿も秘密は早い内に無くする事です」

「慈恩殿は剣術家です、此れまでに決闘もあったでしょう、龍一郎様、小兵衛様、平四郎様、三郎太様も決闘が有った事は認めていらっしゃいますが、人を殺めたかは口には為さいませぬ」

舞と誠一郎の言葉を噛み締める様に聞き入れ暫く顔が歪んでいたが、暫くかると慈恩の顔は穏やかな顔へと変わって行った。

「私の此れまでの行いから、私は皆さまのお仲間には相応しく無いとの思いが御座いました・・・でもお仲間で居たかった、次の機会に皆さまにお聞き頂きたいと思います」

「私達二人はまだ子供です、経験も少ない、秘密と言ってもお転婆だった、悪たれだったくらいの物です、他の皆さまは辛い時期もあった様です、時期を見て話されている様です、今の我々にとっては何の事も無い事です、龍一郎様によって心も鍛えられた様です」

「先程から舞様は御酒をお飲みで御座いますな」

「はい、どうやら私はお酒好きの様です、それに、この野趣溢れる蕎麦掻きと飲みますと美味しいです」

「蕎麦掻きで酒を飲むなど通人の飲み方なのですが、奥方様は通人で御座いますだね」

注文した蕎麦を持って来た小女が舞の言葉を聞いて言った。

「はい、とても美味しゅう御座います、私、御酒と蕎麦掻きが好物になりました、汁蕎麦も楽しみです」

「奥方様、奥の親方が喜ぶでしょう」

「舞、蕎麦掻きは上手いが汁の出来が汁蕎麦の出来を決める、どうかのぉ~」

「誠一郎殿は蕎麦に詳しく味に厳しい様だ」

「慈恩殿、先程も申した様に悪たれの頃に餓鬼にも酒を出す店を探して回りましたのでね」

「私は今は船宿の娘ですが元は蕎麦屋の娘です、ですが蕎麦掻きは初めて食しました、この味を称して野趣溢れると言うのでしょうか」

「正平さんの蕎麦屋で蕎麦掻きを出す様に勧めてはいかがですか、舞殿」

「はい、私もその様に思いました、誠一郎様」

「お二人は本に仲睦まじい御夫婦で御座いますね」

「ありがとう、慈恩さん」

「まぁ、お芝居ですよ、慈恩さん」

舞が小声で言った。

「私では舞殿の婿には成れませぬか」

誠一郎が真剣な顔で舞に尋ねた。

「・・・」

「・・・」

「そ・そうは申しておりませぬ、誠一郎様」

「では、私でも良いのですね」

「いいえ・・・誠一郎様で無くては駄目です」

「・・・」

「・・・」

「おやおや、熱い、熱い」

「まぁ~、慈恩さん」

「私は己が変わった様に感じています、お二人の幸せそうな様子を見ていて私も幸せな気持ちになりました・・・以前の私には決して感じた事の無い気持ちです」

「それが仲間、家族なのでは無いでしょうか、慈恩さん」

「私がお二人の家族ですか・・・嬉しい事です」

慈恩は少し涙顔、涙声になっていた。


「娘さん、娘さん、お勘定を願います」

「は~い」

勘定を払った後で誠一郎が何気ない言葉を掛けた。

銚子は漁師街で活気があると聞いて来たが、何やら活気が感じられぬし漁師の姿も見かけぬが祭りでもあるのかな」

「そうではねぇ~、盗人じゃ、盗人がよぉ、漁師が獲って来た魚を全部盗んだだよ」

「漁は毎日しておろう、全部は痛かろうが次の日で取り返ソれはせよう」

「それがよぉ、お侍さんよ、三日続けてだ、今朝もやられたと言う噂じゃから本当なら四日になる」

「四日分の魚を全部か・・・それは災難じゃな」

「災難なんぞでは無い、盗賊、海賊だ」

「すまぬ、すまぬ、それで誰ぞ怪我人はいたのかな」

「漁師にはおらんそうじゃが雇った浪人たちが殺されたと言う事だ、次の日には街の道場から門弟衆が怪我をしたそうじゃ、噂ではな」

何時から聞いていたのか、店の主人と思しき男が奥から現れ答えてくれた。

「御主人かな、美味しい蕎麦掻きと蕎麦でした、ありがとう、それでその剣道場は何と言う名か御存じですかな」

「<たちばな剣術所>と言うそうじゃ」

「たちばな・・・たちばな、とは先の展覧試合に出られた方の鍛錬所で御座るか」

「違うそうじゃ、江戸のはのぉ一文字のたちばなでな、ここのは立つ花と書いてたちばなじゃそうな」

「よう間違えて武芸者が来ると客が漏らしておったげな」

「それはまた迷惑な話じゃなぁ~」

「全くじゃ、お武家様方はお武家様らしゅ~無いのぉ、儂ら町人を対等に扱うてくれとる」

「いかぬのかな、同じ人では無いか、犬猫ではあるまいに」

「うんにゃ、こんあたりじゃ有りえんわい、お武家は偉い態度でな、儂らは犬猫より悪い扱いだでな」

「御主人、ありがとう、せっかく銚子に来たのだ港を見に行ってみよう、世話になったな」

「寂しかろうが見にいきなされ」

舞と慈恩も礼を言って三人は店を後にした。


誠一郎、舞、慈恩の三人は港への道を歩きながら右、左の店を見て回った。

銚子は漁師で商売が始まる街なだけに始まりの漁師が銭を落とさなければ全てが始まらない。

どの店も手持ちぶたさで暇を持て余している様だった。

たった三日、四日でこの状態なのである、これが続けば街は衰退してしまうと三人は気が付いた。

港に近づくに従い漁師らしき人々を見かける様になったが皆が皆元気無く道端に座る者、樽や箱に座る者が見かけられた。

本来ならば次の日の漁に備えて網の手入れをしているはずであったが四日も連続で盗まれてはやる気も失せたようだった。

それでも三人が港へ港へ近づくにつれ網の繕いをする者が見え始めた。

港の岸壁には漁師船が沢山泊まっていて海岸には網を補修する漁師が何人かいた。

「災難・・・酷い眼にあったな~、何処でやられた、港でかな」

網の補修をしている漁師に慈恩が声を掛けた。

「坊様よ、それが海でよ、あげな船は見た事がねぇ~だ、漕ぎ手が両側に三人づつ居てよ、凄い早い船じゃった、ありゃ何処かの漁師が脅されて漕がされとる長崎当たりの船だなぁ、それによ船の上によ魚を入れる水を貯めた樽があっただよ」

「和船では無かったのか、そんなに早い船であったか」

誠一郎が続けて尋ねた。

「早いなんてもんじゃねぇだ、こっちは櫂一本だ、相手は六人だでな、だども、ありぁ屋形船の屋形を取った和船だな」

「魚を全部か、高値の鯛、平目だけでは無いのか」

「何でもよ一日目はシロギスと鯛だけ取って行ったと聞いたがよ、二日目からは全部らしいな。

儂は昨日も獲られ、今日も獲られただよ、お侍さん」

「そりゃ~災難だったな、そいつらは南から来たか北から来たか、船だけか、陸からも来たか、解るかな」

「そげんこつ聞いてどうする、退治してくれるだか・・・まぁ良い南からだ、陸からも南らしいのぉ、何でも大八車を馬に引かせて来たらしい、お上からは御法度の事だべ」

「良く知っておるのぉ、荷車を馬に引かせる事はお上の御法度じゃ、武器を大量に運び一揆や謀反と見なされる御法度じゃ」

「盗賊にゃお上の御法度もなかべぇ~よ」

「もっともじゃ、お爺さん、ありがとう、これは話賃じゃ、他の被害にあった者たちと分けてくれぬか」

誠一郎は舞から芳書紙に包んだ金子を渡した。

漁師は驚き芳書紙を開いてまた驚いた。

「お侍、三両、儂は小判を初めて触った、皆で分けて良いだか、儂一人のもんするかも知れんぞ」

「其方はその様な事はすまい、皆が困っておる、我らが魚を食する事が出来るのも其方らのお陰じゃ、その礼と思うてくれ」

「ありがとうよ、お侍さんよ、お前さんの様な人もお侍も初めてじゃ」

「此れからも我らに魚を食べさせてくれ、励んで下されよ」

「ありがとう御座います、お爺さん」

「ありがとな、爺さん」

「こっちゃこそ、ありがとな、皆で分けさせて貰うでのぉ」


「さて、どうしますか、誠一郎様、舞様」

「慈恩殿、南へ向かいましょう、相手がどんな奴らかまずは知らねば成りませぬ、幸い大八車を使った様です、轍(わだち)があるはずです、馬の足跡と轍を探し敵の陣地を探り当てます、敵は相当の人数がいるはずです、次に魚を山賊、海賊が狙うのは可笑しい、その理由が判然としません、金子を狙うなら解りますが・・・」

「誠一郎様は後ろに誰かがいるとお考えですか」

「そうです、最初はシロギスと鯛だけだった、が次からは全てを盗む様になった、何故か・・・、食べる為だけには多過ぎる、食べ切れぬ魚をどうするのか、捨てるのか、売るのか、どちらかしか無い」

「捨てているとすれば何故でしょうか、銚子の街を潰す為としか思えませぬ、誠一郎殿、舞殿、その様な事はやはり考えられませぬ、売っているのでしょう」

「慈恩殿、良い読みで御座る、某もそう思う、舞殿はどう思われるな」

「私も売っていると思います、ですが、誰が買うのでしょうか、盗んだ物と解っていて買う者は盗人の仲間、盗んだ物と知らずに買うとすれば売る者は漁師か網元に見える者のはず・・・私は黒幕が買い人と思います」

「私もそう思います、舞様の洞察力は流石です、誠一郎様はどう思われますか」

「それ以外に無いでしょう」

三人は既に見つけた深い轍の後を辿りながら憶測を話していた。

「そろそろ脇道に入り辿った方が良さそうじゃ、先程通った茶屋の店先に見張りが居った」

「慈恩さん、そのままでね、少しぎこちないわよ、自然に自然に」

「舞殿も気が付かれていたのですか・・・私はまだまだ修行が足りませぬ」

「修行は刻を掛ければ良い事です、其方様は信頼を得る事が第一です」

「私が皆さんを裏切ると申されるか、龍一郎様を始め皆さまの力量を知る者が裏切るはずはありませぬ」

「我らの力量を鑑みてで有れば、それは恐れ故の事、我らは家族としての気遣いで結ばれております、其方はまだの様ですな」

「誠一郎様、先程から轍とは違う道を歩いておられるが・・・成程、成程・・・それで見張りはまだ付けて参っておりますか」

「もう少し、念には念をいれましょう、その後、林を進みます」


銚子から江戸への道を慈恩が一人とぼとぼと歩いていた。

盗賊の見張りと思しき男が消えて暫く歩いた後、誠一郎が慈恩に言った。

「慈恩殿、其方の仕事は此処までで御座る、此れより私と舞殿の二人が探索に参る。

訳は解ろうな・・・解らぬか、其方はまだまだ修行が足りぬ、まず気配が消せぬ、相手には武家も居よう、気配が消せねば三人に危険が及ぶ、二つ目に速さが足りぬ、余りにも足りぬ・・・不満そうじゃのぉ~、其方も見ておろう我らの修行を私は三郎太殿の修行には同道せぬ・・・邪魔になる、足手まといになるからです、皆はそれぞれに技量に差があり上位の者の邪魔はしない、命に背かない、それが仲間の身を守り、己の身も守るからです、此処から其方が同道すれば我ら二人、そして其方自身に危険がおよぶやも知れぬ、正直に言えば江戸から私と舞殿の二人で有れば探索を終え江戸に戻っているやも知れぬ、どう思われるな、舞殿」

「少なくとも探索中ではあるでしょうね」


と言う訳で慈恩一人で江戸への道を歩いていた。

その頃、誠一郎と舞は小さな湾を見下ろす木が生い茂る崖の上に居た。

「誠一郎様、私、あの様な船は見た事が御座いませぬ、櫂が後ろにでは無く横にそれも八つ、いえ十もあるものなど」

「舞殿、以前に龍一郎様が長崎で櫂があの様に横に幾つもある西洋の船を見て乗ったと言っていたのを覚えていませぬか」

「あぁ、思い出しました、信じられない位に早いと申されていましたよね、あれがそうなのでしょうか」

「どうも、その様ですね、屋根船くらいの大きさのようですね、それに一隻だけもっと大きな船がありますな」

「あの紋章は何で御座いましょう、丸の中に松の字の様ですが」

「松の字の付くお店の屋号なのでは無いでしょうか」

「今見える人数は三十人と言う処でしょうかも倍以上し見るべきでしょうね」

「まずは初回の探索てしては上場です、一時龍一郎様に報告に里に戻りましょう」

「慈恩殿は江戸への帰路について居ります、追い付いて養老の里に連れて参りまいりましょう」

「さぞやがっかり為さっておいででしょう故な」

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