第9.9話 意味がない

軒の下。

遠雲は江懐川の肩に凭れてぐうぐう寝ていたが、江懐川とは何日も話していないうちに眠ってしまった。

江懐川は周囲のこの未来の残景を見ていた。雨は絶え間なく降り続き、地上には一陣の水しぶきが上がっていた。

眠っていた眠りから覚めたとき、彼は自分が救われない未来を救おうとしていた。そもそも、江さんの冬眠は、家族や集団の将来の存続を保証するためのものでしたが、今は意味がありません……

……

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