明日終章(短編日本語版)

第7話 変わらない世界

「そうだ、お前も何かを呼ばないでくれ」と、彼半信半疑の目つきを見た江懐川、「僕は先祖のおじいさんだけど、遠縁なんだから、なんでもいい。emmm……『遠縁』という言葉が理解できるかどうか…」

「遠縁?親戚関系が遠い?」遠云として学校で習ったことがある、歴史ある語の言葉だ。

「そう、実はあなたの直系の祖父は司馬江辰、emmm……つまり、あなたがおじいさんにキスしたお父さんです。」

遠雲はそれを聞いて、ぼけた。直系のおじいさん?自分にはおじいさんが二人いますか?それとももっと多くのおじいさんがいますか?では、どちらが本当の祖おじいさんなのでしょうか?

「私本当のおじいちゃんって誰?」遠雲が聞いた。

「司馬江辰ですよ。さっき言ったでしょ」

「しかし、みんなは私の祖父が江懐川だと言っている…つまりあなた……」

「そうだよ。俺もお前の先祖だ。言い方は間違っていない。俺はお前の遠縁の先祖だ。四世代上だ」江懐川はため息をつき、親戚関係を説明するのが面倒だった。

「まぁいいや、そんなこと考えないよ。どうせ俺はお前をおじいちゃんと呼ばなくてもいいんだよね?」遠雲もこれまでの親類関係を理解するのをあきらめた。

「そうです」江懐川はうなずいた。

「じゃあ、何と呼んでもいい?」遠雲が聞いた。

「勝手にしろ。」

「ああ……じゃあ、『江』と呼んであげるよ。今何をしたらいいの?」遠雲が聞く。

「もちろんこの街を照らす」江懐川は空を見ていた。

江懐川の言葉を聞いて、遠雲は希望を見たようだった。今でも目の前の人をあまり信用していないが、その人が悪いという証拠もない。

黒い夜は徹底的に大地を覆って、周囲の静寂は恐ろしくて、昔の繁華な都市はすべての面の目まぐるしく変わって、月は高く天にぶら下がり、静かに大地を見て、これは現在全体の都市の唯一の光源です。遠雲は江懐川の後をついて、一歩一歩歩いた。

「どこへ行くの?」遠雲が聞いた。

「太湖へ」

「太湖?中心湖?」

「そうです」江はうなずいた。

「あなた……中心湖?」遠雲は呆れた。

「うん、そう、どうしたの?」江懐川は足を止めた。

「太湖から直線距離で八十キロ以上もあるんだよ! ! !」

「だから、今早く行かなければならない」

遠雲が驚いた顔をしているのに比べて、江さんはどうでもいい顔をしていた。

「どうして?!」遠雲は訊いた。

「AI天衡の主機は太湖の底にある。主機さえ見つかれば、この都市を救う方法が見つかる……」

「AI天衡って、予備エネルギーがなくなったんじゃないの?」

「それは不可能だ。AI天衡の予備エネルギーは核融合発電所である。この発電所で問題がない限り、AI天衡のエネルギーは千年分のものだ」

「ああ……じゃあ、これから歩いていくの?」

「emmm……車が見つかれば、私たちは早くなります。」江は少し考えた。

车?こんな街になって、こんなに簡単に車が見つかるわけがない。もし本当に見つけることができるならば、それは地面の車だけです。中心の湖まで行くには二、三時間はかかる。

一瞬にして心が崩れる遠雲…

ちょうどその時、地面の車が滑る音がして、遠雲が後ろを見ると、やはり一台の地面の車が歩いていた。

「江、後」遠雲は川の服を引っ張った。

「うん、見た、見た」江懐川は手を振って合図した。

窓を開けると、中年の男が家族を乗せていた。

「おじさん、どうやって行くの?」江懐川が尋ねた。

「長江を北へ渡った。まだ電気が消えていないと聞いた」中年の男がいった、「君たちは長江を一緒に渡りますか?乗ろう。」

「emmm……いや、ありがとう。」

その車が遠ざかっていくのを見て、遠雲は少し戸惑った。「どうして私たちが乗らないの?」

彼らは一家子の人を連れているのに,どうしてよい意味で彼らにぐるっと一回りして私たちを太湖に連れて行かせるのか?皆が生きたいと思っているので、私たちが太湖行きを要請しても、他の人は絶対に同意しない」と話した。江懐川は言った。

「一家子?これはどういう言葉ですか?」遠雲が頭をかく。

「家族の人って……」

「ああ……」遠雲はうなずく。「じゃあ、どうすればいいの?どうして本当に歩くのか、明日になっても私たちは中心湖にたどり着けない。」

江懐川は肩をすくめた、「一歩進んで,一歩計算する。」

「一歩……算……? ? ?」遠雲はまた単語に触れた。

「歩きながら何とかして、わかったでしょう」江がため息をついた。未来の人は語感があまり良くない……

空の雲が次第に密になり、月や星をさえぎり、周囲はさらに暗くなった。

「江さん、うちの予備端末で、ラジオの信号が聞こえますよ」遠雲は興奮して、予備端末を江懐川に見せた。

「市民の皆様、こんにちは!南通地方応急広域放送局で、現在蘇滬錫地方に放送している。今日午後、AIの天衡は特別な重大な事故が発生して、太銭の全城が停電して非常な状態に入って、現在の保守人員はすでに修理に行って、市民の少しも落ち着いて、関系者の仕事に協力して、現在の太銭の全城の臨時の援助の点はすでに広く覆われて、私達はできるだけ早く太銭の秩序を回復することを信じてください!市民の皆様、こんにちは…」

「閉まったでしょう。」江懐川道。

「ああ……」

空から一番目の雨が降って、川の上に落ちた。

「雨が降りそうだから、どこかで雨宿りしましょう。」

遠云とうなずく。

黒い夜は一時停止ボタンを押された。明かりも火もない。二人きりのこの世界があるらしい。

江懐川と遠雲が軒を見つけて入ったところで、すぐに風雨が始まった。

「今朝、やっと天気予報を見たんですが、今夜は小雨がぱらつくだけなのに、どうしてこんなに雨が強くなったんですか」遠雲が外を見る。

「天気予報は当たった?」江は隅の塀にもたれて笑った。

「いや、天気予報はちゃんとしていたし、集落ごとにちゃんとしていた」遠雲が振り返る。

「うん?これからの気象条件は、変化が多いのではなく、天気予報もよくできるのではないか？」と話した。江は不思議そうに言った。

「気象条件は変わっているが、天気予報の技術も発展している。人工知能もある」遠雲は笑う。

「それで今日の天気予報は外れたの?」

遠雲は首を振った。「30年前、この都市の天気予報の的中率は100%に達していた。しかし、2068年から天気予報の精度が毎年落ちている」と話した。

「どうして?」

「原因は不明ですが、AIの天衡のデータ点が間違っていて、将来の天気の予測も間違っていた可能性があります。」

「本当に?」

「いや、メンテナンス会社は三十年探してもその間違ったデータ点を見つけられなかった」

江はちょっと眉をひそめた。

「世界中でそうなんですか?」

「そう、全世界のAIは相互に接続されていて、天気予報の正確さを保証するために、すべての天気情報も共有している。太銭城の天気情報が間違っているため、全世界の天気予報の正確さは影響を受けている」。

「信頼できるかどうか?」

遠雲はこのような質問を江懐川で聞いたことを不思議に思った。

「もちろん、これらの資料は大停電の前に調べられますよ」遠雲は言った、「emmm……今は調べられないかも…」

江は考え込んでいた。どこかのデータ点の不正確さが大停電の原因になっているのかもしれない。しかし、どこが問題なのかは、AI天衡の本体を見つけなければ確認できない。

その仮説が立証されれば、間違ったデータを探さなければならず、ドミノが倒れると全世界が影響を受ける。

「どうやって世界を変えたの?」遠雲は心に秘めた質問を続けた。

江さんは質問を聞いて、ちょっとぽかんとして笑った。

「世の中は本当に変わったことはない」