二人のKへの応援コメント
参加どうもありがとうございます。
興味深く拝読しました。
一番ダメに見えた人が実は芯がぶれていなかったという意外性がありますね。
ただ、生きていればまた男主人公や病気で倒れた上司にも転機はあるのではないかと感じました。
作者からの返信
自主企画に参加させていただき、ありがとうございました。
また早速お読みいただきありがとうございました。
本作はかつて『私が愛した100人』という連載で編んだエッセイを、
私小説風に仕立て直した作品です。
『私が愛した~』は、結局未完のまま掲載削除をいたしましたが、
これはこれまで私が出会ってきた中で、
とりわけエッジの効いた人々を紹介していく企画でした。
そのエピソード1として掲載したのが「二人のK」でした。
これは筆者がまだサラリーマンをしている時の実体験に基づいてます。
実際には外資系企業なので、育休についてはおそらく日本の企業より優遇されていたと思います。
堀込恵子というのは仮名ですが、知る人が読めば「ああ、〇〇さんのことね」と分かるフシギちゃんです。
入社して1年満たずに最初の産休に入り、復帰してまた半年程度で2回目の産休に入ったことについて、さすがに社内で議論を巻き起こしました。同じ女性陣からの反応が圧倒的に多く、男どもは「まあまあ」といなしていましたが、それが輪をかけて複雑な対立を生みました。また当時のバリキャリ上司が彼女への個人攻撃をしており、部署全体として非常に空気が悪くなった時期がありました。
ところがそんなことなどどこ吹く風か、彼女はあいかわらずぼんやりとしており、そんな陰口など一切耳に入ってこないかのようにのんびりと過ごしていました。
会社を辞めて数年経って、当時のバリキャリ上司が急病で生死をさまよっていること(結局帰らぬ人となりました)、またフシギちゃんと陰口をたたかれていた彼女は独立して子育て関連の事業を起こして現在それなりに成功していることなどを知り、つくづく人生とは分からないものだ、と思ったものです。
女性としての幸せも人それぞれ。
バリキャリ上司のように仕事と結婚しちゃった人もいれば、
子育てに追われフラフラになりながらも頑張っている人もいます。
ただ何が正解かではなく、女性であれ男性であれ、
主体的に生きていなければ幸せはやってこないでしょうし、
と同時にそんな生き方がどれほど難しいかと想うところであります。
ふわっとした問題提起になればと思って書き上げました。
お読みいただき、またコメントまでいただきありがとうございました。
二人のKへの応援コメント
人の外面と内面。人生の光と影。未来は誰にもわからない。
色々なものが凝縮され描写されており、丁寧で良い作品だと思いました。
作者からの返信
いつも拙作をお読みいただきありがとうございます。
また丁寧なコメントまでいただき、本当に嬉しかったです。
本作は親しくさせていただいている作家の自主企画で、
「ジェンダー問題について考える」という作品の応募があり、
たまたま以前書いたエッセイと問題提起が似ていたため、
少し手を加えて小説風に編みなおした作品です。
これは筆者が20代の頃の体験談が元となっており、
”マタニティー休暇”をめぐる奇妙な対立構造をめぐる話となっています。
意外だったのが、女性陣からの猛烈な批判で、
「結婚や出産も後回しにして仕事を頑張っているのに、あの子だけ会社の福利厚生にべったり甘えてズルい」というものでした。
男は、出産についてはやはり傍観者なので、「ともかく彼女を守ろう」というバイアスが働いており、こうした女子社員からの批判を苦々しく思ったものです。
堀込恵子というのは仮名ですが、実際に入社一年未満で最初の産休、復帰して半年もせずに二回目の産休に入った同僚がいました。ところが本人はそうした批判などどこ吹く風か、常にぼんやりしており、相変わらずおっとりと過ごしていました。
その後数年経って、当時のバリキャリ上司が急逝したこと、二人目を生んだ彼女は現在子育て関連事業で成功していること、そして夢を追い求めて会社を去った私自身など、様々なその後が展開されました。
人生は何がどうなるか分からない。
それでも前向きに頑張っていかなければならないけれど、
結局は主体的に生きた人が勝ちなのかな、という筆者なりの想いで結んでみました。
いつもコメントまでいただきありがとうございます。
これからも精進していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。