第8話🚇闘いはまだ続いている~最終話
SNSでの反響は確かに凄かった。
「信用してます」
「応援してます」
「反省して、行動を改めます」
「マジで?ほんとに未来から?やべぇー」
「未来から来たってホントですか?でも、起こりうる事だよな」
「何かわけわからんけど、人の命が何より大切なものだってよく分かった」
ウィルスが拡散していくのも早かったけど、この動画やメッセージは日本だけではなく世界中でたくさんの人に読まれていたし、イイネの数は恐ろしい数になっていった。
たまには誹謗中傷もあったけれど、その事すらにもみんなの意見が寄せられていった。
政府がどのようにこの現象を受け止めているのかは分からないけれど俺たちはやれることは全てやったはずだ。
さっきLINEに報酬額が提示された。
1億円なんて貰ったら人間ダメになる、皆で話し合って辞退することにした。
そのお金を新薬の開発に使って欲しいと。
その代わりに俺たちは最後に自分達の好物をそれぞれお願いした。
ちょっとだけ運命を変えることが出来ただけで満足なんだ。
タダシが注文した特大のステーキやヒロトが望んだ寿司の盛り合わせや女子たちの希望のスイーツの盛り合わせは色とりどりにテーブルの真ん中を華やかにしていた。
俺が食べたいもの?
数年前に惜しまれて閉店した天六の中村屋のコロッケだった。
安すぎる?
でも好きなんだから仕方ない。
あと1時間で俺たちは元いた世界に戻る、アスカとユカはあと1日このスイートルームで至福の時を過ごすそうだ。
確かにもう二度と来ることはないだろうからな。
「タケルなに黄昏てんねん、てかコロッケってお前らしいわ」
タダシはそう言いながらパクリとコロッケを食べた。
「うめー、やっぱり中村屋のコロッケは国宝級や~」
おいおい、お前は誰やねん。
「んで、ユカとはどうなんだよ、まさか付き合うってことになってんの?」
「まぁお友達からスタートさせて貰うわ、タケルくんには寂しい思いをさせちゃうけど、ごめんやで」
だよな~誰が見てもお似合いのカップルだもんな、窓際ではアスカとヒロトは楽しそうに話している。
悲しい事だけど俺はぼっち確定って訳だ。
元の世界に戻ったら俺たちはそれぞれの人生を始める。
俺はある会社での営業の仕事だけど、落ち着いたらもう一度夢にチャレンジしようと思いはじめていた。
子どもの頃から警察官になりたかった、高校を卒業する時に受験には失敗したけどもう一度挑戦してみようと思う、そして今度はきっと受かってみせる。
~END~
⚔️あとがき⚔️
コロナウィルスを題材にするのは、不謹慎なのかもと思いましたけど。それぞれが気をつけるだけできっと死なずにすむ人は増えて行くと思います。
負けたくないですよね。
私も決して負けたくないです。
楽しみも減ってる現状は辛いことですが、命を守って行くことに専念致しましょう。
自分の命だけでなく、知らない誰かの命も守りたい。
今、私たちに救える命はきっとあります。
読んで頂きありがとうございました。
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