ねえ、僕の話聞いてくれる?
秋光
原因
中学生の時に僕は、好きになった女の子に虐められた。
そう、だから暫く僕は恋愛に対しての考えが歪んでいたんだ。その後はもう、僕の恋愛に関していい話なんてない。先に言っておく、期待しないでくれ。
今僕は大学生だけど、一回も彼女とか作った事はないよ。いい感じにフォローしてよ。
ん、何で今から恋バナをしようとしているのか?そりゃあ、何でだろうな。
おいおい、どうでもいいとか言うなよ。その通りだけど。
まあ、聞いてよ。
僕が中学2年生の時。
歳が3つ上の、仲のいい先輩に告られた。明るくて元気な人で、よくお喋りしたり、遊んでいた。僕の癖っ毛を可愛いと言う、僕はそんな風に思わないけど。彼女の身長は167㎝くらいで、当時の僕よりは少し高かった。美人って感じの人で、くっきりとした胸の谷間。
中2の僕にとって、大人に見えるJKと付き合えるなんてこの上ない話。
でもね、僕は断ったんだ。
それはね、虐めを受けて学校を少し休んでいた時だったから、まあ無理な話だよね。
大分勿体ない事だけど、苦しかったからしょうがない。
しょうがないんだよ。
そして高校は工業の建築系に僕は入学した。
クラスの女子は少ない、僕にとってはそれが安心だった。
もう多分、当時は女性嫌悪してたと思う。
女子が近くで会話してるなと気づけば、その場をすぐ離れた。
どうしても喋らなくてはならない時の僕は、少しキレていた。
そんなどうしようもない高校1年生の僕に、告ってくる馬鹿がもう一人。
二つ下の後輩。こいつがなかなかな奴で。
顔は、まあ、普通と表現しておこう。そんなひどくはないよ。
こういう話はしにくいけれど、中2にしては、という体付き。大きい胸あって尻あって。
いや、さっきの「なかなかな奴」って表現はここじゃない。
こいつはその体で誘惑してくるんだ。
かがんで胸の谷間見せたり、抱き着いてきたり、そんな仲良しでもなかったのに急に。他にもあったけど、ちょっと話しずらい。
勿論僕はキレていたよ。何やこいつって。
そんなタイミングで告ってきやがって。僕は即答で断った。
何でかって?これは女性嫌悪以前の問題だよ、考えてみて。年下の、中2に体で誘惑されてるなんてさ、今考えても屈辱。
お年頃の女の子は難しいのか。
んー、なんかそれからだな。年上好きにたったの。
僕はこんなクソみたいな人生を送ってきた。
きっとこの先も付き合うことも無い。結婚することも無いのかって思っていた。
でもね、転機が訪れたの。
そう、僕の考え方が変わって。今では自分を客観的に見れるくらい冷静さ。
今の僕はね、少しまともになったよ、これでも。
何故かって?いや、対した事じゃないさ。きっかけなんて。これもクソみたいな話だよ。
僕が高校3年生の秋のことだけど…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます