ルドルフ公国~ヴラドミル王国第七公爵日本移譲地~
きくらげ
第1話 レオ大公
バラ窓のステンドガラスから
「
「そうだな、まだ見てはいないが…」
「よろしければ
「いや、遠慮しよう」
提案を突っぱねられ男は肩を落とす。何か他に話題はないかと考えていると、彼は
「
『
「参りました。やはり、大公には敵いませんね」
「お前が弱すぎるんだ。攻めるも守るも手が甘い」
19歳の青年にばっさりと
「あの、レオ
話始めた途端、彼は立ち上がった。驚く駒村を
「今日はもう失礼する。次はいい返事を期待している」
彼は白いマントを
駒村は談話室を出て
「どうだった?」
駒村は黙って首を横に振る。その暗い表情を見て
「せめて『
涛川は頭を抱え机に
1ヶ月前。
ルドルフ公国が領土拡大と人口の増加を立案してきた。
ヴラドミル王国第七公爵日本移譲地。通称ルドルフ公国。
それは日本に存在する吸血鬼の公国。吸血鬼は15世紀のルーマニアを起源とし、現在では50万人の存在が認められている。主にヨーロッパを拠点とした独自の国家体制を築いており、全部で16の国がある。
近代まで吸血鬼は徹底した
20世紀に入り、国連で吸血鬼の国を各国に振り分けることが決議された。理由は単純なもので、人の血液を食糧とする彼らを各国で負担しようという思惑だ。今まではヨーロッパに集中していた人口を
先程、駒村がチェスをしていた相手が、ルドルフ公国の
今まで公国との関係は良好なものであったが、レオの議案によって
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