第10話
RINEでの会話です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
荒木『今日はありがとう。晩御飯美味かった。料理本もありがとう。』
北風『どういたしまして〜。お礼なんだから当然だよ笑』
北風『それより明日の弁当入れて欲しい具材とかある?必ずしも入れるとは限らないけどさ!』
荒木『卵焼きが欲しいです。』
北風『うさぎがOKAYと掲げるスタンプ』
北風『荒木くんって卵料理好きなの?』
荒木『昔母さんがよく作ってくれてたから食いたくなった。』
荒木『でも、俺じゃ作れないからな。』
北風『なるほど〜。また今度他の卵料理作ってあげるよ♪』
北風『他には何かある?』
荒木『…俺の弁当に入れてくれたら嬉しいです。』
荒木『他には…とくにないな。好き嫌いしないから。』
北風『了解〜!でも、弁当じゃ食べれない卵料理もあると思うけど?』
北風『なら、パセリ入れていいの?』
荒木『弁当で食べれない卵料理は諦めるわ。』
荒木『パセリ単体じゃなかったらOK。』
北風『諦めないでよ笑』
北風『もしかして…私の家に問題でもあった?』
北風『今日みたいなパセリオムライスだとOKってことだね?』
荒木『北風の家に問題は一切無かった。』
荒木『そんな感じで頼む。』
北風『じゃあどうして?別にまた私の家に来たら卵料理披露するよ?もう雪乃の心配もする必要ないし』
北風『クマが?と首を傾けるスタンプ』
荒木『雪乃ちゃんが良くても北風の両親だっているだろ。』
荒木『そうじゃなくて、やっぱり女の子しかいない家に男をあげるのはダメだと思うんだけど。』
北風『え〜。荒木くんならそういう分別はしっかりしてると思うし大丈夫だと思うんだけどな〜』
北風『いざとなったら、本気で嫌がれば荒木くんはすぐに辞めてくれそう』
北風『うさぎがクマを怒っているスタンプ』
荒木『いざという状況がある状態でアウトだ。』
北風『じゃあ、私が荒木くんの家に行けばOKだよね?私の家だから問題があるんでしょ?』
荒木『いや、家の問題じゃねぇよ!!』
北風『私は別に荒木くんの家が少し汚いぐらいで文句とか言わないよ?』
荒木『だから、家の問題じゃないって!』
北風『わかったよ…。』
北風『ラッコがショックを受けるスタンプ』
北風『でも、お弁当より家で作ったご飯の方が美味しいよ?』
荒木『それとこれでは話が違うくない?』
北風『それじゃあ、荒木くんがもう一度私の作りたての手料理を食べたいと思ったら遠慮せずいつでも言ってね?』
北風『雪乃も会いたがってるかもしれないし。』
荒木『わかった。』
北風『明日の荒木くんのお弁当どこで渡したらいい?』
荒木『あっ!うーん。下駄箱にでも入れてくれたらいいけど?』
北風『場所分からないから無理だね…。…私一緒にお昼ご飯食べたいんだけど?』
北風『ほら、感想聞きたいし…。改善点あったら教えて欲しいからさ!』
荒木『そうは言っても…。』
荒木『それなら生物準備室の隣に物置の空き部屋あるんだけど、そこでどう?』
北風『えっ?そんなところあるの?私初めて聞いたんだけど。』
北風『でも、鍵は空いてるの?』
荒木『そうなのか?』
荒木『鍵の方は心配いらない。あそこは常に空いてるから。』
北風『そこでいいよォ〜』
北風『でも、どうして荒木くんはそんな場所知ってるの?』
荒木『一言で言うとぼっちだからだ!』
北風『?ぼっちだから独自の情報入手ルートがあるって事?』
荒木『陽が雨宮さんと2人でご飯食べることがあるんだよ。』
荒木『そうなったら教室で俺一人のぼっち飯を食べることになる。』
荒木『そうなると自然と注目を集めて陰口を言われるかもしれないからな。それが嫌で誰の目も気にすることなく食べれる場所はあらかじめ調べてあるんだよ!』
北風『…なんかごめんね…?こんなこと聞いちゃって』
北風『犬が謝るスタンプ』
北風『川野くんがいない時はいつでも私のところに来ていいよ』
荒木『謝られる方がツラいな…。』
荒木『俺が北風の教室に行って北風とご飯食べたらとんでもないほどの注目集めるわ。』
荒木『そうなったら本末転倒だ。』
北風『周りの目なんて気にしなければいいんだよ』
荒木『それは北風だから言えるんだよ。』
荒木『可愛い人やイケメンは注目されることが日常茶飯事なんだから慣れてるから余裕なんだろ?』
荒木『俺みたいな陰キャは普段から注目されないのに他の人の目はすごく気になるんだ。』
北風『…それじゃあ荒木くんは私の事可愛いって思ってるの?』
荒木『クラスの人もみんな言ってるし、2年生だけでなく先輩後輩にも人気なんだろ?実際に告白とかされてるんだし…。北風さん可愛いって話はクラスでも聞くし。』
北風『質問の答えになってないよ!周りは関係ないよ!荒木くんはどう思ってるの?』
荒木『みんな言ってるんだから俺の意見なんて関係なくない?』
北風『関係あるよ!』
荒木『えぇ〜?』
北風『ほら、どう思うの?』
荒木『…可愛いと思います。』
荒木『もう寝る時間だぞ?』
北風『そっか♪』
北風『わかった!私も寝るよ』
北風『明日のお弁当楽しみにしててね?』
荒木『期待しとく。』
荒木『だからといっていつもの北風の弁当より気合いもいれなくていいし、豪華じゃなくていいからな?』
北風『荒木くんらしいね♪』
北風『それじゃあ私はもう寝るよ』
北風『おやすみ、荒木くん』
荒木『おやすみ』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
Side北風真美
私はさっきまでの荒木くんとの会話画面を布団に入りながら見ている。
にへへぇ〜荒木くんに可愛いって言ってもらった〜!荒木くんならいつ送信取り消しするか分からないから早めにスクリーンショットしておこう。
それにしてもRINEってこんなに楽しいんだ…。ワクワクしたり、ドキドキしたり…。相手の返事が帰ってくるのが緊張と楽しみでつい集中して長い時間携帯を触ってしまった。
実際に話すのとはまた違う感じで楽しいね…。目を見て言えないこととか言えそう。荒木くんを前にしたら「私の事可愛いと思う?」なんて絶対に言えない!
しかも言ってくれた言葉が残るっていうのもいいね!
私は明日の目覚ましをいつもより少し早めにする。
最後に雪乃から送られてきた動画を聞いてから寝よう!
なんか今日はすごくいい夢が見れそうな気がする!明日が楽しみだなぁ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます