第9話 配信するか。


「ほらこの辺で別れるからな。」


「ありがとうございましたっ、先輩っ!」

「また一緒に帰りましょうね〜」


「ああ、じゃあな。」


勇翔の妹こと正川 冷(まさかわ れい)は、

本当に手のかかる後輩だ。


たまに家に来るときは好き勝手してくし、

今日みたいに勇翔が居ない日には学校まで

来て弄られる。


まあ今日は来なかったみたいだが。


ようやく家に帰ってきた。

「ただいま。」


これから配信をしようかなと思っている。

1週間に2、3回している配信だが

今週は今日だけでいいや。


なんにせよ疲れてる。

2日連続でよく眠れそうだな...。


なにをしようかなと適当に考えながら

配信の準備をする。


さあ配信始めますかあ。


「マイク大丈夫かな、声聴こえる〜?」


コメントには聴こえるという文字が流れる。


今回は最近流行ってる「植物の海」でもやるか。


「どーも!今回は植物の海やります!」


ゲームを進めていると視聴者が1万を超えていた。


サクサクと目標立てて気長にやっていると、

コメントに「奏」というアカウントの人がいる。

これは湊さんだ。


コメントは奏さんについてで

少しの間埋まるな。


「奏さんだー!」

「本物が来た。」

「コラボいつ??」


結構たくさん奏さんについてコメントが来る。


しかしゲームの方でレアな生き物ゲットして、

コメントは「キター」「待ってたぞー」

などとたくさん来る。


「そろそろ終わりたいと思いますっ!

お疲れ様でした〜〜!!」


配信を3時間ほどで終えた。


ん?LINEが届いてるな...。

湊さんからだ。


「今日も面白かったよ!

私もあの生き物ゲットしたいな〜」


「次配信するときゲットするの期待するよ。

そんときは俺も配信行くから。」


「ありがとう。」


その後

風呂や飯を終えてそのまま寝た。


そう寝てしまったのだ。


1件のLINEが届いてることを知らずに。

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