フリマアプリの罠
乃木希生
プロローグ
3月。
日本では多くの人が新生活に向けて準備をしたり引っ越したりと忙しくなる月。
彼や彼女たちにとっては、4月から始まる新天地に期待や不安を抱き、気持ちがフワフワしているタイミングだ。
そんな奴らが俺たちにとっては絶好のカモだ。
一つ言っておくが、俺たちは善人では無い。
犯罪者であり、悪人だ。
他人がどうなろうが知ったこっちゃない。自分たちが贅沢できればそれで良い。
人の笑顔よりも泣き顔や絶望に打ちひしがれている顔の方が好きだ。
そんな悪人の俺たちも一つだけルールを決めている。
それは、「人の命だけは奪わない」ということ。
これだけは絶対に犯していけないタブーとしている。
なぜかって?
それは幽霊やオバケの類が何よりも苦手だから。
もしも殺した人間が化けて枕元に現れたとしたら。
想像するだけでも鳥肌が立つ。
俺たちの自己紹介はこれくらいで大丈夫だろう。
どれだけ俺たちが社会のクズであり、不必要な人間であるかが分かってもらえたと思う。
これから話すことは全て俺たちがしてきた悪事の数々だ。
もし、この話を読んでくれたならぜひ自分の身の回りにあるものや人物を簡単に信用しないことをオススメする。
この世はお前が思っている以上に腐っていて、信用できない世界だから。
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