第14話
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そうして目覚めると、何故か彼女は横になっていた俺の顔を覗いていた。
それもめっちゃ近くで。
鼻と鼻が触れそうにになりそうなぐらい近くで。
「えっと……」
無表情な左右非対称色の瞳が俺の瞳を覗いている。
正直戸惑う。
「おはよう……」
「………」
挨拶をしてみると、彼女は離れ座り、きょとんとした顔でこちらを見るなり。
「おは……よう?」
首をかしげて可愛くもそう呟いた。
それに起き上がった俺は安堵する。
「気が付いたのか」
「ん……?」
俺の問いかけに、今度は逆方向に首を傾げる。
言葉が通じない?いや、おはようって挨拶したしなあ。
「キミ、名前は?」
「ん……?サラ」
「サラ?」
「うん」
頷いた。なんというか随分とのんびりとした子だな。
まあいいか。
なにより、元気になってくれたのならそれでいい。
「さて――んーっ」
俺は立ち上がり背伸びをする。血は抜けたままで少し貧血ぎみっぽくふらっとするが、まあ大丈夫だろう。
さて、どうしてもんかな。
「ねえ……」
「なんだ?」
これからどうしたものかと思っていると、立って背伸びしている俺にサラは俺のコートを引っ張ってきた。
「なに?」
「おなかすいた……」
「おなか?」
「ツルギ。おなかすいた……。おみず……」
「ん~、取り合えず水はほら」
水の入ったガラス瓶を渡すと、それを一気にごくごくと飲んでくれる。
それを横目にみながら、食料について俺は考えてい見た。
手持ちに水がなかったようにもちろん食料などない。
それに、確かに俺もお腹が空いた。
血も抜けて貧血気味だし……。
できれば血を補給できるような食べのが欲しい。とはいえ……。
………。
物は試しか。
食べ物で、剣状のもの……。
「ソードクリエイト――バーベキュー」
形成するはバーベキュー。もはや剣ですらない気きもするが……。肉、ネギ、玉ねぎ、ピーマン、トマト。こんがり焼けたばかりのステンレスの串に刺さったバーベキューが手元に現れる。
まさか本当にでるとはな……。
煙を上げて、香ばしいうまそうな匂いを放ってくれている。
「………」
それを、必死に水を飲んでいた手を止め、サラは不思議そうな顔をしてよだれを垂らしながら見ている。
俺までよだれ垂れてきた。
まあとは言えそこは、お預けを食らった犬のようですごく興味津々なので。
「ほら――やるよ」
「ん?」
差し出したソレを受け取るとサラは首を傾げる。
「食べてみ?」
「ん――んん!?」
目が見開いて、物凄い勢いで食べ始めた。
お気に召したようで結構だ。
「さて――ソードクリエイト」
自分の分をだし、地べたに座りなおして、俺も食べ始めた。
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