ワタシの死体~ミニマムストーリー3~

大豆

7:58

3月31日  B棟三階 久瀬良平

まずい。


そして臭い。


ってこんな臭いのか?


死後何日なのか知らんけど、腐りはじめてるんだと思う。

最初見たときはちょっと腰抜かしそうになった。


元ヤクザの俺が情けない気がするが、さすがに自分の婆ちゃんの遺体だもんな。

しかも目ぇひんむいて死んでるし。


怖すぎるから布団を頭まですっぽりかけた。


のが、一週間前のこと。

一週間経つとさすがに臭ってくる。


三月だから大丈夫かな?と思ったけど、最近晴れ続きだったしな。


さて、これどうするか?届け出た方がいいんだろうか?

いや、でもばあちゃんこれ放置かもしくはどっかに棄ててきて、そうすりゃ年金は支給され続けるんだろうから、迷う。


俺が組を抜けて、ばあちゃんと暮らしたい旨電話で話したのが十日ちょっと前。


その時点では少なくとも生きてた。


俺がこの団地に来たのが一週間前。


ドア開けて、ばあちゃん呼んで、いねーから寝室開けたら布団で死んでるばあちゃん発見。


『なにがあったんだよ、くそが…』

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