完結ブーストがキター!!という話

 みなさまからたくさん応援いただいて無事完結した「いつしか、キミが、ロリになる」、おかげさまで完結と同時にかつてないほどのpv、コメント、レビューの嵐です。あらためてお礼申し上げます。

 そんないつロリですが、今日はミステリで日間ランキング1位になっています。普段ランキングほとんどガン無視している俺なんですが、さすがに嬉しいです。1位は今日だけだとは思いますが。

 この完結直後のコメントレビュー乱れ飛び状態、これが味わいたくて十万字の長編小説を書いたみたいなもんです。執筆中はドM状態ですからねー。下読みいただいた古川さんのサディスティックなツッコミに「もっとお願いします♡」とか、もう完全に変態の領域に突入していました。

 そんな苦労もかこさんからロリすずか(54歳)のファンアートをいただいて完全に飛びましたねー。「下書き段階なので絶対公開するな。公開したら殺す」とドSに厳命されているので公開できないのが至極残念です。めちゃめちゃかわいいです。


 いつロリの感想で、紗代子がかわいそう、というコメントをたくさんいただいておりまして。俺的にも紗代子一体どうなったのよ、と思うと不憫でなりません。明らかにカクコン開始前に全編書ききらなかった弊害ですね。書いている途中で登場人物の役割を入れ替えたんです。当初は紗代子がナースになる構想だったんで。スズカの紹介で紗代子と付き合い出したという伏線があったんですが、まったく無意味な描写になっちゃいました。


 それとリョージの最後のモノローグ、「俺も、由紀恵も、付き合うぜ。最後まで」。この一節は、プロローグのスズカの「付き合ってみる気、ある? わたしに」のセリフに対するアンサーなんですが、気づいた方いらっしゃるでしょうか。これ我ながらきれいに決まったぜ、と自画自賛してたんですが、誰にも気づかれなかったら悲しいですね。もう少し強調しておけばよかったかも。

 あともう一箇所決まったな、と思ったのはリョージの「楽しいか」という問いかけにロリすずかが「楽しかったよ」と過去形で応えるところですね。このやり取りはよく思いついた、俺、と自画自賛してます。


 あと誰にも気づかれなかったギミックとしてリョージの故郷の「前箸村」ですが、これ英語にすると「プレスティックソン」なんですよね。リョージのおじいさんが若いころアメリカに行って、ゲルスト病患者の隠里を見つけて、そこに自分の故郷にあやかった名前を付けた、という設定を考えてあったんですが。ちょっと本文中に書くには練りこみ不足すぎてツッコミどころだらけになるから触れていません。


 練りこみ不足といえばリョージのおじいさんとドクター・チノ・ノーエの関係。これも恋人同士だったっぽいことをクリスが匂わせるにとどまっているのです。突っ込んで考えると時系列的に合わないんですよね。

 ドクター・チノ・ノーエはリョージのおじいさん国宮壮平より十歳ぐらい若いイメージなんですが、それにしても二十五歳のリョージと同じぐらい、ってのは盛りすぎました。せめて高校生ぐらいまで若返ってないと作中の他のゲルスト病患者と年代が合いません。仕方がないから作中では「ドクターは血液学の専門医なんでクニミヤメソッドとラボの機械で症状の進行を遅らせて、若返りをある程度の年齢で抑制している」ということにしているのですが。無理やりすぎです。そもそも医者が自分の病状だけを抑えるとかありなんですかね。


 他にも「スズカの血液製剤が東京で保存してある理由」も練りこみ不足でした。スズカは五年に一回、血液をプレスティックソンのラボの機械で精製して薬にしたものを自分に輸血しているんですが、わざわざ東京まで来なくてもアメリカでできねーの? とか思いますよね。

 ちなみにこの五年に一回、五年前の自分の血から精製した血液製剤を輸血するのがリョージのおじいさんが開発したクニミヤメソッドです。若返りの症状をある程度抑える効果があるのですが、それならこれを村の人全員にやれば患者みんなが症状抑えられるじゃんとかツッコまないでください。


 いやあ、こうやって考えてみると俺がミステリ書くにはまだまだ筆力と構成力不足ですよねえ。ツッコミどころだらけですよ。


 そんなツッコミどころ満載のところを勢いと機関銃でごまかして、最後のエピローグのほのぼのせつない幼女でごまかす、というなんとも情けない作品になっています。


 が、しかし。長編小説は完結することが何よりも重要。期間内(一日遅れましたが)に終わらせることができてまずは第一関門は突破したなあ、と思っています。


 最後になりましたが、今年も下読みしてストーリーメイク全般を手伝ってくださった古川さん、ありがとうございました。特に前箸村編のラストと再びアメリカ編のラボ戦闘シーンは、古川さんの鋭い指摘で自分史上最多の書き直しでした。

 作中の病名、「ゲルスト・シュメルツァリスティーク・ヴィスツィオドーゼ症候群」は蜜柑桜さんが考えてくださいました。「字数稼ぎのためにできるだけ長くていかつい架空のドイツ語の病名を考えてほしい。意味はない方がいい」という無茶な注文に速攻で応えてくださいました。

 アメリカの風景描写はちょうど作中舞台の近辺に現住されているかわのほとりさんにたくさんアドバイスいただきました。おかげさまで臨場感マシマシです。

 あと、作中にゲストキャラとして登場いただいた薮坂さん、えーきちさん、澄田こころさん、野々ちえさんにも改めてお礼申し上げます。シリアスなストーリー展開のせいでギャグを入れたいのに入れられない作者の鬱屈を発散できまして、とても執筆時の精神衛生の保護につながりました。出演いただいてありがとうございました。


 ということで今年もカクコン終わりましたよね。やり切った感あふれてます。カクコンってのは、わりと結果はどうでもよくて、この書き上げてやったぜ、という感覚がいいんですよね。


 また来年のカクコンでも何か書くと思いますので、その時はよろしくお願いいたします。次はシリアスはやめときます。

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