さよなら、いとしのシャンパンゴールド 後編


 翌日。昼間は会社支給のガラケーでなんとか仕事を乗り切りました。

 iPhoneがないとすきまの時間がいかにつぶせないか、イヤというほど体感しましたよ。

 昼飯を待つ時間でちょっとニュースでも読むか → 読めない

 ちょっと道が分からん、調べるか → 調べられない

 仕事が終わった。最寄りのバス停から駅までのバスは何時に出るか → 分からない。そもそもバス停の場所がはっきりしない。

 新幹線に乗る前にソフトバンクで機種変しちゃえ → 店の場所が分からない


 いやあ、どんだけiPhoneに毒されてんのよ、俺。幸い業務上の連絡は会社の携帯でつきますが、なんというか、とてつもなく不便。電話帳から連絡先の番号探すだけでもぐあぁぁ、となっちゃいます。かゆいところがさらにかゆくなる感じ。もうねガラケーのあの「あ」とか「か」を連打して入力するやつ、俺にはできませんよ。フリック入力の威力をまざまざと見せつけられました。そう言えば普段業務連絡するときは、iPhoneの画面見ながらガラケーを手入力でダイアルしていたことに気が付いて愕然。もうね、ガラケー無理な身体になってました。

 携帯なんか電話だけできればいい、というセリフをかつてよく耳にしましたが、今はそんなセリフは通用しないですね。ここまで生活にスマホ、俺の場合はiPhone、が浸透していたとは驚きです。


 そんなこんなで午後、気持ち早めに仕事を切り上げて、新幹線に乗る前に駅前のソフトバンクの店に駆け込みました。機種変なんてどこの店でやっても同じですし、今やっとかないと新幹線に乗って横浜に着くころにはもう閉まっちゃってます。今日やらないと週末までこの不便な生活しなきゃなりません。それは勘弁してほしい。


「すぐ持って帰れるiPhoneに機種変してくれ」と言って1時間ほど説明と手続き。今回は料金プランとかいじらずそのまま。応対に出てきたきれいなおねーちゃんはいろいろオファーしてくれましたが、とりあえず緊急なんで現状でいい、の一点張りで全部断って手続きを進めてもらいました。

 おねーちゃんがおススメしてきたオプションプラン、いくつ獲得できたかでこのおねーちゃんの歩合給が変わるんだろうなと思うと、少しかわいそうになったので「apple care」とかいう故障保証だけは加入しておきました。でも後で速攻で解約するつもりです。

 しかし、こういうきれいで少しエロい系のおねーちゃんが受け付けしてくれるところといえば消費者金融というイメージがありましたが、そう言えば最近消費者金融、聞かなくなりましたね。きれいでエロくて巨乳なおねーちゃんの受付は、携帯ショップとすっかり相場が決まってしまいました。閑話休題。

 ものの1時間弱という驚くべき早さで新しいiPhoneを手にした俺は、帰りの新幹線の中では新しいiPhoneをいじるのは最低限ニュースを読むぐらいにして、家に帰ると、着替えもそこそこに家のパソコンでバックアップから復元したのでした。

 iPhoneのいいところは、この復元力の高さです。以前使っていたiPhone7と寸分たがわぬホーム画面が再現されます。ひとまず、俺の日常が戻ってきたようで、安どのため息を止められませんでした。

 古いiPhoneがぶっ壊れて24時間たたないうちに何食わぬ顔して新しいIPhoneを手にしている自分。あんなにこだわって使い続けていたiPhone7でしたが、去るもの日々に疎しですねー。ものの数時間で新しい方にすっかり馴染んでしまっていました。


 ということで新たに俺の使うところとなったダークブルーのiPhone12mini。これからしばらくよろしくお願いします。


 ということで、今回の騒動をまとめると、「古いiPhoneを使い続けるならバックアップは必須」ということでしょうか。今回ぶっ壊れてもそれほど動揺しなかったのは、バックアップがあることが分かっていたからです。もしバックアップがなかったら青くなってました。


 それとパソコンで調べてみると今回のiPhone7の突然死の原因は、どうやらバッテリー電源系統の劣化による起動電力不足の症状に当てはまるっぽいです。実は二年ほど前からバッテリー交換しようかなあとうっすら考えていたのですが、面倒だから放置していたんですよ。今から思うと、あの時にバッテリー交換していれば、今回の突然死は防げた可能性が大きいです。面倒がらずにメンテはやっておくべきですね。


 みなさまもスマホの突然死にはお気をつけください。

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