めっちゃ読み手を選ぶエッセイ
ゆうすけ
不思議な夢を見ました ~その1
いや、この年になってこんなファンタジックな夢を見るとは思いませんでしたよ。思わず近況ノートに書こうと思ったんですが、せっかくですのでまとめておきましょうか。
わたし、夢の中で魔導士だったんですよ。それでお姫様の護衛をしていたんです。まさに異世界ファンタジーの世界。黒のローブにとんがり帽子。発想が貧困です。そしてそのお姫様はカクヨムで懇意にしていただいている、ある作家さん。超絶美少女だったのですが、その作家さんのお名前はあえて控えます。「もしかしてわたし?」とか思われた方。そう。あ・な・た・がお姫様だったんです!
わたしたちは二人で旅をしていました。洞窟を抜けて、海をわたり、丘をこえて。ロードムービーみたいなもんですよね。お姫様、めちゃくちゃお転婆でして。わたしが止めるのも聞かずに川に飛び込んで魔物に襲われたり、追手から一生懸命逃げてるのに「あの鳥かわいい! ゆうすけ、捕まえてきて!」とまったく場をわきまえない発言をしたり。
なぜか騎士のような使命感で一生懸命魔法を駆使して姫を護衛するわたし。体感時間数年にわたる逃避行の末、たどり着いた城下町のお城(めっちゃ中世西欧風のあれです笑)の入り口で姫は言います。
「やっと、……ここまで戻ってこれたのね。もうこの景色は、見られないと思ってた……」
感無量で城を見つめる姫の目には一筋の涙。
「姫(実際はその作家さんのペンネームでした)、これで姫も立派な女帝になれるのですね。わたしが苦労してここまでお連れした甲斐がありました」
「ふふふふ、そう思う?」
姫は不思議な笑顔でわたしを見ます。わたしはなぜか、やばい、と思ったんです。なぜ、ヤバいと思ったのか分かりませんが、わたしの中では緊急事態の空気をびんびんに察知していました。姫の笑顔がぐるぐると渦を巻いていきます。
「いつから私が姫だと勘違いしていたの?」
もしかしてわたしは女帝となる人物を間違えてここまで連れて来てしまったのか!?
「もう遅いわよ。ここまで来たら、この土地はぜーんぶ私のもの♡ あはははははは!」
姫は冒険用にキュロットにGジャンとTシャツという服装だったのですが、ふところからバズーカを取り出し(どこに持ってたんだよ)、城下町を破壊し始めたんです。上がる火柱、吹き飛ぶ建物。一瞬にしてのどかな城下町は阿鼻叫喚です。
いや、姫じゃないとしたらこいつは一体だれなんだよ。たしかに旅の途中はずっと姫だった。どこで入れ替わったんだ!
つづく
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