スーパーの四味
『後悔の船』
優柔不断の舵で嵐でも無いのに揺れ過ぎて酔っている
迷ってる事、選択をする状況で自分が生きてる快感を覚えてしまった
そうやって方角の増える方へと無意識に貴女は航海する
後悔のする奥のそんな感情に気付けないでいる
貴女にとって不都合な事を言う僕は、尽く当てる預言者で
そうしておけば良かったと思うと悲しむ貴女を見てられなくて
時々、灯台ごと燃やす炎を出してみせるけど
その明かりを頼りに貴女は遠くへ、僕はただ立っているだけになる
着いた島で貴女は休む事も無く宝を探すけど、見つけた所で袋は穴が開いていて
持ち帰る頃には引っかかってたもんぐらいしか得られない
気まぐれな風や天候なんか窺ってないで、コンパスを頼りなよ
貴女がどれだけ自分を陥れてるかを教えてくれるだろうから
『コノミー・グルメニュー』
ピザの円盤に乗って、蕩け出したチーズで畑にアート描きたいね
モサモサの林檎だけ口にしてカシャリコなのはブレイクダンスで削ってジュースに
桃で祀り上げて気に食わないやつを陥れろ
麺の空に浮かぶ、生に近いお月様とその周りの月光をズルズルと啜りたい
この身体の血液をトマトだけにする事は出来ないだろうか?
フライパンで炒められる米の波でサーフィンするのも悪くないね
鳥の空揚げが隕石みたいに降り注いでくれないだろうか?
ハンバーガー、サンドイッチ、幸せに挟まれたいよ嬲る様に
頭を柔らかくして潜らせるのは、まだ味のあるガムを飲み込んだとき
ホタテの紐で髪を結んで、磯の付近をデートしてみたいよ
デッカイ海苔餅の布団で眠ってみたいな、腹の中もそれで満たして
キャベツのドレスを着て、レタスに髪を染めて、水気のあるボールの上で踊る
本当はビターの土を齧りたいよ、虫よりも地に這いつくばって
卵スープが私を過去に温かく帰還させる
ハンペンは魚で出来てるのに、人間臭さと母性を感じるんだ、特に感触が
蜜柑を食べて摩擦を無くして、ツベツベな皮膚で坂を滑りたいな
『ねぇねぇ、she?』
友人は少しばかり気難しくて捻くれている所があるけれど
何でか今回は本当に君が言う通りな感じがしたよ
「彼女は彼氏と上手く付き合ってく為に俺と遊んでいるのさ」
「端数だけを払えば、カラオケも居酒屋も楽しめる」
現に僕もたまにそう思ってしまう事があるから
どっかの偉人もこんな言葉を残して死んでいったっけな
「上手く付き合っていくには決して理解するな」って
確かに幾つもの事実が捻じ曲げられた事があったっけな
刺激がないけど火を付けさせないのが一番の解決策で
その次は謝り方を鍛える事だろう
「あなたと居ても退屈だ」と言われるだろうけど
「お前がそうしてるんだ」って言ってはいけない
結局、謝る事になるんだから
でも何でだろうね、僕も友人もぼろ糞に言ってるのに
その人の隣に居たいな、なんて思っているのは
『あなたの嫌じゃない所を通って帰ろう』
あそこのCD屋で視聴はしない方が良い。(-00:03の部分で声がするんだ。)
あの電柱には近づかない方が良いかも?(あの娘が代わりに立って欲しい顔してるから。)
そこに出来る水溜りは踏んじゃいけない。(そこの無い水中に引きずられちゃうから。)
その鏡は覗いちゃ駄目!(醜い女が君の顔もそうなれと引っ掻くだろうから。)
此処のカウンターの端は座らないで。(歯を鳴らす先客が既に居るから。)
この煙草に火を付けてその路地を通ろうか?(その煙が君の背後を守るから。)
皆、どうして分かってくれないんだろう
皆…あれが常に付きまとっているのにどうして気づかないんだろう
ほらまた音が一瞬だけ消えた
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