急進デストロイ

刃も花に身を委ねるならば

地上の鼠達は海を目指し

入水する事を私は固唾呑みながら待つ

雲が隠さないのに見当たらない太陽の下

史家の暗黙録を片手に持つ街で


私家集は脈を辿らせ刺青にし

拙いのは全て花鳥風月で燃やした

混戦の最中の軍隊蟻の様に

無差別に捧げられる顎の骸骨を

私は争いの街に灰にして撒いて沈める


銀の鱗は水槽を囲む黒に光るから

私はビジョンに影を映せないでいる

墓の並ぶ海のそこは碧くて

ずっと広がる墓場から貴方を潜り探す

見ずに腐らぬ造花の花束を抱きながら


文学が世間に憤慨して

ゴシック体になって地上に姿を現し

言語表現に紛れて言語の暴力を振う

焼かれて行く街並を

黄色くなれと撃たれた私は見ていた

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