太陽の素

太陽がかくれんぼで遠くに行ったきり帰ってこないから

一気に冷え込んでいるんだ

太陽に誰か 帰って来てと伝えて

窓の外が凍って開かない ドアも開けとかないといけない

室内の温度差でドアの霜が解けて再び凍り開かなくなるから


動物会議にて森の哲学者の梟さんが太陽を呼びに行くことになった

梟さんの為に有りっ丈の酸素と水を用意し

荒れる吹雪の中梟さんの背中が見えなくなるまで見守った

この時点で鼠がカチンコチンになっていた

梟さん早く 両手を合わせて その上にある星に願いをかけてみた


梟は行く 森の動物隊の為 その他の全ての生命の為

この無限の宇宙にて降参だよ~と叫びながら探していた

白い星が200億光年先で見つけたそれは変わり果てた太陽で

自殺をしていた

光だけしかない 梟は絶望した

しかし直ぐに考えを変えた 梟は太陽を食べ始めた

やがて太陽のような大きなお腹で 帰る場所を目指した

梟は今 太陽の素なのだ

大気圏にて彼は燃え尽きるが 太陽として生まれ変わる

それで救うしか手はない


一瞬だが空が爆発し雪が一瞬で解け 花が咲き 川は流れ始めた

空には真っ白に輝いている太陽がぽつんといた

ただ太陽を見て泣くだけでした

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