UNCH HERO FUCKR CALL DAYS

眠る日も無くヒーローは駆け付ける

私が寝ているとき代わりのヒーローが声のする方へと向かう

私たちはその事を憎んではいないのだ

そう私たちを助けを呼んだあなたの笑顔が好きだから


でもいつの日からだろう

毎日が嫌になるようになったのだ

強姦魔 快楽殺人者 強盗 災害 自殺しようとする人 小さな災難

ヒーローは聞こえる人の声を耳を押さえて無視するようになった

そう ある日の高層ビルから人が飛び降りたのだ

その日のヒーローはそこで多くの悲鳴を聞いて駆けつけた

空を飛び 間一髪の所で自殺志願者を救った

その時は大きな拍手が飛んだのだが

翌日から一変した

自殺者が訴え出したのだ

『人生に疲れて死のうとしたのに助けられた。世間からは死のうとした人として晒されて、今もこうして生きているのが辛いが死ぬ勇気が無くなった。』

それからは助けられてもプイっとした顔で女は歩いて行き

子供が卵を投げつける

大きな事件で助けた男からは

『俺は爆弾の時に助けられたが、破片が飛んできて血が出てたのに全然助けてくれなかった。』と言われた

調子にのって政治家がいう『ヒーローは此処にいるではないか』

それに賛同する人々に殺意を覚えるようになった


ヒーローたちはもう弱い者を助ける事を止めた

外では沢山の声が聞こえる

銃声や発狂ばかりが聞こえる

でも助けた所でありがとうなんて聞こえやしない

笑顔なんて見れない

今は焼却炉にマスクを捨てひっそりと別荘に暮らす

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