海賊の宴

今夜は波音や潮風に負けない程に騒いでいる

港町では海賊が楽しげに盛り上がっていた

ラクリマクリスティーが大量に飲み干されて

テキーラやウォッカが口に含まれては

真っ赤な火となって吐かれる

この世で一番の宝は何だと僕は船長に話を聞くと

急に立ち上がり剣を地面に刺しこう語り出した


そんなもんは決まっている世界だと

誇らしく酒を飲みながら言います

女も宝も冒険も夢も海だって世界があって存在しているんだ

だけどこいつは手に入れられねぇ

昔の人のもんでもあるし

今の人のもんでもあるし

先の人のもんでもあるし

とにかく皆の物なんだよ

持ち腐れにならないようにしないとな


そう言って船長は苦い葉巻を一気に吸って豪快に煙を吐いた

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