ひまわり
坂の上に僕の家が在る ある夏
僕は麦藁帽子を被り釣竿を持って
一漕ぎもせず坂を勢い良く下っていく
坂の下に行くと
左側には大きな木が沢山影を作っている
綺麗な川が在り
右側にはひまわり畑が限りなく広まっている
いつもの釣り場で自転車を止め
僕はひまわり畑に入り込む
皆私よりも長身で永遠に夏ならば
このひまわり達は競い合い
太陽まで伸びるんじゃないかと考えていた
暫らく歩いていると
坂を下っている途中にある病院の服を来た
長髪で赤髪の女性に出会った私は尋ねた
「どうしてここにいるの」
「ひまわりを近くで見ておきたいと思って何時も窓からしかみてなかったから」
そう言い残して彼女は畑を抜け
病院の方へと帰って行く
暫らくして夏休みが終わる夜
台風18号が直撃した
翌日学校に行く時
ひまわり畑のひまわりは全部倒れていた
ひまわりは太陽に届かなかったと
羨ましそうに空を見上げていた
自然は残酷だなと空を見上げてると
向こうの火葬場から灰の匂いがして来た
この時夏はもう終わってしまったんだと知らされた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます