大人になればは、さらに過酷な未来でした

蒼空

第1話 生い立ち

生まれたのは、昭和40年代、現在50歳代です。

物心ついた時から、両親は不仲で、しかも父は酒を飲めば暴れ、母を殴るDV親父でした。当時はまだ、DVなどとゆう言葉はなかったと記憶しています。私が知らなかっただけかもしれませんが。

今なら訴えたり、虐待で通報もできたのかもしれませんが、当時はただただ耐えるしかありませんでした。

いまだ覚えている記憶は、鼻血を流す母をかばい、殴られたこと。

妹が2人いましたが、大人しく弱い子達でただ泣くばかりでした。母も同じで、ただやられ、止めに入りやられている私を守るでもなく、泣いていました。

後に言われた言葉が、今でも忘れられません。

大人になり、私が嫌気がさして家を出ると、私がいなくなったせいで、また母が父にやられるようになり、離婚することになったと。

だから、あんたのせいで離婚することになったと言われた時、母を死ねと思ったのを、今でも忘れません。

母をかばい、やられても助けてももらえず、挙句私のせいだと言いました。あの母親は。


私は男のように振る舞い、言葉も次第に悪くなり、男になりたいと本気で思っていました。

お人形で遊ぶこともなく、リカちゃん人形なんて持ったことも無く。

ドロケイや、たかおになどとゆう昔の外遊び、虫取り、ザリガニ釣り、それが私の遊んだ記憶です。元々女の子と遊ぶのが苦手で、妹達ともあまり遊んだ記憶がありません。


弱い母を次第になめるようになっていて、叱られても謝らず、立ってろと言われた縁側で、平気で寝そべり、母によく私の子じゃない、橋の下で拾ったと言われていました。本気でそう思うほど、何度も言われました。本当に酷い母親でした。


DVの父は、家族は俺の面倒を見るために存在すると、平気で言い放つクソジジイでした。

現に、酒とゴルフに散々金を使い、母は母で理由をつけては自分のものを買い、そのくせ私達には服すらまともに買ってくれず、小学校で着たきりスズメなどと呼ばれていました。

だから、小学生で万引きをしていました。消しゴムすら買って貰えず、小遣いもまともにもらえなかったため、どれだけしたかは忘れましたが万引き少女でした。ですがある時、駄菓子屋のおばあちゃんに見つかり、諭されました。叱らず、通報するでもなく、もうするんじゃないよとただ一言でした。

その時、本当に悪いことをしてたんだと気が付き、2度とすることはありませんでした。

親はその事実を全く知りません。


小学校1年の2学期から、田舎の学校に転校させられました。

新築の戸建てに越すためです。

確かに、ネズミが出る汲み取り式のトイレの借家に住んでいて、向かいのマンションの友達をとても羨ましく思っていました。

だから、新築の家は嬉しかったのですが、1年生のたったの1学期だけ、生まれてからいた場所の小学校に入学して、2学期から田舎の別の学校なんて、どれだけ残酷かわかりますか?

都会から田舎にとゆうだけでもいじめの的だったのに、なぜ1学期から通わせてくれなかったのか、なぜ同じ学校に通える範囲で引越しをしなかったのか、大人になってから本当に思いました。

私なら、子供にそんな残酷なことはしないと。

どう考えても、いじめのいい対象じゃないですか。なぜそんなことも考えられない親なのだろうかと、本当に最低な親だったとつくづく思いました。


現に、いじめにあいました。それからいじめにあう人生が始まりました。

最初に入学した学校では、ランドセルが赤と黒以外、少数ですがいたため、元々人と違う事が好きだった私は、ピンクのランドセルを、祖母に買ってもらいました。それが、転校で田舎は赤と黒のランドセルの子しかおらず、ピンクのランドセルと呼ばれ、上級生にはランドセルに蹴りを入れられていました。ほぼ毎日です。まだ1年生なのに。

外でばかり遊んでいたので、肌の色が黒かった為、ちびくろサンボとか土人とも呼ばれました。

当時は本当に辛かった。ちびくろサンボや土人も今じゃ死後でしょうし、ピンクのランドセルどころか色んな色があって、いい時代だなと思います。今の時代に子供だったら、ピンクのランドセルと呼ばれることはなかったでしょう。


ろくな家庭じゃないので家が嫌いなのに、学校まで行き場を奪われ、私はどうしていたのか、まだ幼すぎて死を考えたことはなかったと思いますが。

覚えているのは、親に言っても何も助けてもらえず、持ち前の強気と男らしさで、戦っていました。やり返して。その頃はまだ。

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