戯言

白川津 中々

疲労

 書いている話の前半が終わった。

 最新話は後ニ、三話伸ばせそうだったがやめた。なんならその前も書き出す余地があったというか、場面転換をシームレスにできたはずだがやらなかった。疲れてしまった。


 アイディアの泉が干上がっている。源泉が詰まっているようで話が広がらない。考える事は生活と仕事と将来。どれを取っても先は暗い。暗い未来を想像すると頭が重くなる。もうずっと重い。酒を飲むと幾らか楽になるが最近は身体がアルコールの毒を受け付けなくなってきた。深く飲んだ翌日は指先が少し痺れて思考も鈍くなる。


 書きたい事はいっぱいある。けれど形にならない。作品に繋がらない。出汁を入れ過ぎた卵焼きのように中々固まらず、小粒な発想が広がって焦げていく。散々散々。


 このまま死ねれば楽になるのにと考える。死ねないから、苦しいままだ。


 金がほしい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る