同和地区から来た男

増田朋美

第一章

同和地区から来た男

第一章

冬の初めごろから、日本で流行りだした発疹熱は、瞬く間に全国的に流行し、終に地方都市の一部では、完全に外出が禁止されて、外出する際には、届け出を出さなければならないほどになった。幸い、杉三たちが住んでいる静岡県では、感染者が、ほんの数十人程度に留まっていたが、

「今にやられるで。」

という言葉が口癖のように飛び交い、みんなどこへ行くにもマスクを着け、消毒液の入った瓶を、まるで法律で決まっているかのように持ち歩いていた。

そういう訳で、あちらこちらでイベントが中止になったり、スーパーマーケットで大量の食料買い占めが起こるなど、今までにない現象が、あちらこちらで見られた。医療関係者はまるで戦争にでも行かされるかのような態度で見られるし、逆に芸術家などの自由業で生活している人たちは、楽をしていると言って迫害を受けるようになった。さすがに贅沢は敵だという言葉は見られなかったが、皆、簡素なジャージ姿の人ばかりなり、おしゃれをしようという人もいなくなった。これは、静岡県で起きた現象では無いのだが、感染が蔓延している地方都市では、若い人達が殺人者になる前にと言って、クルマの中で練炭を焚いて心中という事例も見られるようになった。発疹熱自体で亡くなる、という人は数十人程度しかいなかったが、むしろ、こういう理由で、自殺してしまう人が多い、というのが、日本では問題視すべきことなのかも知れなかった。

今日も、ジョチさんは、また共産党の幹部に呼び出されて、富士市内の料亭で食事をしに行った。政治家の話を聞いても碌なものはない、と言われることが多いのだが、今回共産党の幹部は真剣だった。とにかく、若い人たちが、もうこの世の中生きていけないと言って、次々に自殺してしまうという所を何とかしなければ、と、共産党の幹部は、必死に口走っていた。そして政権与党は、あまりにも楽観視しすぎて、また花見を計画しているので、それを何とかして止めなくちゃとか、そういうことを話した。今回ばかりは、ジョチさんも、そうだよなあと思わずにはいられなかった。

そういう話を散々しあって、今日は、ちょっとためなる話ができたなあなんて考えながら、ジョチさんは、店に帰ってきた。店に帰ると、何人か客がいて、テレビがついていた。テレビでは、また、地方都市の男女二人が、心中したというニュースをやっていた。ちょうど、お客さんに料理を運び終わって、厨房に戻ってきたチャガタイが、

「かわいそうになあ、どうしてこういうときは、生きようという気にならないのだろうか?最近の若い奴は、すぐにこうして死んでしまうんだなあ。」

と、ぼそっとつぶやいた。

「まあ、日本人はそうなりやすい民族ですから、ある意味仕方ないと思いますね。」

と、ジョチさんは、チャガタイに言った。

「そうだけど、もうちょっと頑張ろうという気にはならないもんかな。」

「そうですね、日本人は、壊滅してから立ち直ることはうまいのかも知れないけど、壊滅するかもしれない、不安感には弱いんでしょうね。」

チャガタイとジョチさんがそういうことを言い合っていると、

「正輝兄さん、正輝兄さんに速達が来てました。」

と、君子さんが、一枚の封筒をもってやってきた。しかも其れは、エアーメール。つまり、国際郵便であった。表面は流ちょうなアルファベットで書いてあるが、同時にものすごく下手な平仮名で、なにか書いてある。速達で送ってくるくらいだから、これは間違いなく大人が書いたものであるが、何だかその字はまるで下手で、つまるところ、日本語に不慣れな外国人が書いたものだという事がわかった。ジョチさんは、封を切って読んでみた。そしてすぐに、

「ちょっと、製鉄所へ行ってきてもよろしいですか。水穂さんにちょっと確認を取ります。」

と、また出かける支度を開始した。

「ちょっと待てよ、兄ちゃん。さっき会食してきたばかりなのに、また出かける何て、疲れてしまわないのかい?」

チャガタイが心配そうに言ったが、

「いいえ、この文句のとおりでしたら、直ぐに実行させるべきです。すぐに水穂さんにも出かける支度をさせて、飛行機の手続きをしなければ。」

と、ジョチさんは言った。

「ちょっと待ってくれ。実行させるって、水穂さんにどこに行かせるというのさ。一体誰からの手紙なんだ?」

と、チャガタイが聞くと、

「ええ、この手紙のあて先は、間違いなく水穂さんなんですが、きっと日本語に慣れていなかったのか、家の店の住所に送ってしまったのでしょう。まあよかったですよ。見知らぬ人の家ではなく、家の店に、間違って送られてきたんですから。差出人は、パリ市内、マーク・モームさんからです。」

と、ジョチさんは、にこやかに言った。

「パリから?ちょっと兄ちゃん、一体どういう内容なんだ?ちょっと読んでみてくれよ。」

「仕方ありませんね。」

と、ジョチさんは、手紙をチャガタイに渡した。随分へたくそな文字だなあと言いながら、チャガタイは文書を読んでみる。

「ぜんらく、みずほさんえ、さいきん、にほんごを全くつかっていなかったので、まちがいがあったらごめんなさい。にほんではヘな病気がはやっていて、ものしごくたいへんなことになっていると聞きました。さいわい、よーろっぱでは、そんあものははやっておりません。たふん、にほんでは、あんしんしてらうようもできないでせうから、もしよかったらこっちへきてらうようしてください。よろしくおねがいします。はあ、何だこれ。文字が下手なばかりか、書き方も間違っている。」

「つまり、マークさんの言葉を翻訳すればこうなります。ヨーロッパでは誰も感染者が出ていないので安全であるから、こっちへ来て療養しろという事ですよ。それでは、その通りにしたほうがいいでしょう。こういう誘いがあるんなら乗った方がいいですよ。そのほうが、彼も安全なんじゃありませんか。すぐに、この手紙を見せて、直ぐに、シャルルドゴール空港行きの飛行機をとりましょう。」

ジョチさんは、鞄の中に手紙を入れながら、そういうことを言った。

「しかし、水穂さんをヨーロッパまで行かせるのは、一寸、大変なんじゃないかな?」

チャガタイは心配そうに言う。

「ええ。確かに大変ではありますが、飛行機に乗っている間だけ耐えられれば、あとは大丈夫だと思います。フランスに着けば、きっとマークさんたちが、うまくやってくれると思いますよ。」

「そうですけど、お兄さん。水穂さんだけを、外国へ逃がしてやるというのは、ちょっと、倫理的に難しいのではありませんか?」

君子さんがそういうことを言うが、

「ええ、確かにそうですが、水穂さんがもし、発疹熱に罹患した場合、助かる見込みというのは全くありません。ここに居れば感染のリスクというモノがある。それなら、安全だと言われている場所に、避難させてあげるという事も一つの手段ですよ。今の時代は、一人が頑張って耐えるという事はあまり似合わない時代ですから。それよりも、風評被害からどうやって、自分を守るか、というほうに重点を置いた方が、いいんじゃありませんか。まあ、ここで議論しても仕方ない。すぐに彼にこの文句を見せて、支度させましょう。」

と、ジョチさんは、そういって、さっさと部屋を出て行ってしまった。兄ちゃんは、どうしてこんな風に強引なんだろう、と、チャガタイは、一寸溜息をつく。

ジョチさんは、小園さんに再度お願いして、製鉄所まで車で走って行ってもらった。

製鉄所に行くと、応対したのは杉ちゃんだった。

「お、どうしたの?今日は、忙しいはずなのに、わざわざ来てくれたのか?」

杉ちゃんがそういうと、

「ええ、一寸水穂さんにお会いしたくて来ました。今、起きていらっしゃいますか?」

と、ジョチさんは聞いた。

「ああ、今薬飲んでやっと落ち着いたところだ。最近は、発疹熱の事で不安なんだろうね。なんだか、つかれているみたいだよ。」

「わかりました。でも、もう安心しなさいと言ってください。マークさんから、安全なところに来てくれと、手紙が届きました。幸い、ヨーロッパでは誰も感染者が出ていませんから、暫く滞在されるといいと思いますよ。」

杉ちゃんの話にジョチさんは、そういうことを言いながら、草履を脱いで、製鉄所の中に入った。杉ちゃんの案内で、四畳半にはいると、水穂さんは、眠ってはいなかったようで、すぐに彼らの方を見た。

「水穂さん、具合はどうですか?」

ジョチさんが聞くと、水穂さんは弱弱しい口調で

「変わりありません。」

と答えた。

「そうですか、では、回復もしていないけれど、悪化もしていないという事ですね。それなら、安心ですね。マークさんから、ヨーロッパで静養するようにと手紙が来たので、すぐに、そっちへ行ってください。そのほうが、日本にいるよりも安全だと思います。」

といって、ジョチさんは鞄の中から、さっきの手紙を取り出した。水穂さんは驚いたというより、悲しそうな顔で、手紙を受け取る。

「そんな、悲しい顔しないでください。僕たちはあなたを厄介払いしたいとか、そういうことを望んでいるわけではありません。ヨーロッパに行った方が、安全が保てるという事です。日本は、全国的に発疹熱が蔓延していて、いつパンデミックが起こるかもわからない。ほかの都市では介護施設でクラスターが発生したり、都市を封鎖するとかそういう話もあるでしょう。静岡もそうなる可能性もありますよ。それに、医療機関だって、今は発疹熱の患者さんを収容してばかりだから、ちゃんと水穂さんの事を見てくれる可能性も薄い。そうなったら、困りますから、安全に医療を受けられる国家へ避難したほうがいいという事です。」

ジョチさんがそう説明すると、

「おお、なるほど!其れは素晴らしい案だ。このままだとペストの大流行みたいな可能性もなくはないよね。其れだったら、細菌の少ないところに避難するのもひとつの手だよね。よし、すぐに支度をして、出かけるといいよ!」

と、杉ちゃんが、そういうことを言った。

「しかし、ここにいてはいけないという事ですか。」

水穂さんは戸惑った顔でそういうことを言っている。

「ここに居てはいけないじゃありませんよ。変な勘違いはしないで下さい。僕たちは、水穂さんに生きていてほしいから、外国へ逃げろと言っているんです。このままだと、いつ、感染するかもわからないし、感染してしまったら、もう死活問題でしょう。其れなら、感染者のいない国家へ逃げてもいいんじゃありませんか。マークさんたちが親切心から、そうした方がいいと言っているですから、従わない手はないでしょう。水穂さん、海外にいい友達を持てて、幸せですね。」

と、ジョチさんがそう言った。

「そうだそうだ。日本は、お前さんには危険すぎると言っても過言ではないよね。だから、安全なところで暫く滞在させてもらう。うん、いい案じゃないか!」

杉三はカラカラと笑った。

「でも、ここを捨てて逃げていったら、ほかの人からなんといわれるか。危険に立ち向かわないで逃げるんなんて、なんて甘えた態度をとっているんだといわれてしまいそうな。」

水穂さんはそういった直後、また咳き込んだ。杉ちゃんが、急いでその口元を拭いてあげた。

「ほら、そうなるんですから、もう、発疹熱にかかったら、だめになるのは一目瞭然ですよ。それではいけないから、海外に逃げてもいいんです。逃げていいといってくれる人がいるんですから、それで良いじゃありませんか。きっと、マークさんたちも待ってますよ。水穂さん、僕が、エールフランス航空に問い合わせて飛行機取りますから、それに乗っていってきてください。」

ジョチさんが杉ちゃんに背中をさすってもらっている水穂さんを見ながら、そういうことを言った。

「でも、僕が一人で、行くというのは、一寸、、、。」

水穂さんは、そう言った。

「ほんなら、僕が行く。こういう暇人なら、いつでも一緒に行けるよ。幸い、何もしていない風来坊だしね。あっちは、食べ物もおいしいし、空気もいいし、良し、最高だ!」

杉ちゃんが、にこやかに笑って、水穂さんの肩をたたいた。

「皆さんは、僕の事を亡き者にでもしたいのですか。」

水穂さんが半分なきそうになりながらそういうと、

「バーカ!お前さんに生きててもらいたいから、行くんだよ。大丈夫だよ。僕も一緒に行くし、知っている人が誰もいないわけじゃないだろ。マークさんもトラーちゃんも、せんぽ君もいるだろ。大丈夫だよ!」

と、杉ちゃんは言った。

「しかし、、、。」

と、水穂さんはそういうが、

「大丈夫だよ。僕も一緒に行くから。僕みたいなバカな男がついていれば、それでいいじゃないか。僕は、どこへ行っても面白くさせる自信はあるから!」

と、杉ちゃんはカラカラと笑った。

「それでは、僕は、エールフランス航空に、電話してみます。たぶん、ファーストクラスであれば、空いているのではないかと思います。」

と、ジョチさんは、スマートフォンをとった。そして、席が空いているかとか、何時の便で行けばいいのかとか、そういうことを話し始める。水穂さんは、落胆の表情をして居たが、

「大丈夫だよ、あっちはさっきも言ったけど、空気はいいし、おいしいものはあるし、何よりも、発疹熱にかかるのではないかと不安に思う心配もない!」

と杉ちゃんは、水穂さんの肩をたたいた。ジョチさんが、エールフランス航空、通常席と車いす席、二人分取れましたよ、と、杉ちゃんに言う。

「じゃあ、これで決定だな。よし、うれしいな、また海外へ行けるなんて!」

何だか水穂さんよりも、杉ちゃんの方が、嬉しそうに見えた。


次の日。

小園さんの運転する車で、水穂と杉ちゃんは成田空港に向かった。今回は、海外へ行くという事は誰にも公表しなかった。車に乗っている間、杉ちゃんは口笛を吹いて嬉しそうな顔をしていたが、水穂さんは、一寸悲しそうな顔をしている。

やがて、暫く高速道路を走って、成田空港に到着した。指定されたターミナルに行き、急いで搭乗手続きを済ませて、杉ちゃんと水穂さんは、飛行機に乗った。スチュワーデスにファーストクラスと案内されて、指定された座席に座る。周りは、外国の人ばかりで、何を言っているのかわからないと杉ちゃんはつぶやいていた。

「なんだ、お前さんの絶望的な顔。」

と、杉ちゃんが、となりの座席に乗っている水穂さんにいう。

「大丈夫だよ。マークさんもみんないるんだからあ!」

杉ちゃんはそういうが、水穂さんは、くらい表情のままだった。それでも、飛行機は、渡り鳥に負けないくらい頑張って飛んでいる。

「ほら、このサラダ、うまいぞ。お前さんも食べろよな。」

スチュワーデスさんが運んできてくれた機内食をがつがつと食べながら、そういうことを言うが、瑞穂さんは全く食べる気にはならないようだ。ただ、飛行機の天井ばかりを見つめているだけであった。その間も、飛行機は、さらに飛び続ける。


一方、ジョチさんは、成田空港から静岡に帰ってきて、お茶を買うために、富士インター近くのコンビニに寄った。コーヒーを買って、コーヒーメーカーの前に行き、コーヒーを入れようとしていると、そこには先客がいた。いたのは、車いすに乗った蘭だった。

「あら、奇遇ですね。蘭さんがこんなところで、コーヒーを買うなんて。」

ジョチさんは、蘭にそう声をかけた。蘭も蘭で、そういわれると、すぐ反応して、

「あ、お前は、波布だな。今日はまた、共産党の幹部と、赤旗のよもやま話でもしてきたのか。」

と言った。

「いいえ、よもやま話ではありません。僕は、成田空港に行ったんです。幸い、関東方面では、発疹熱で封鎖されていませんでしたので、すぐに行けました。」

蘭の話にジョチさんは、そういうことを言うと、

「そうか!誰か中国の政府関係者でも、呼んでいたのか?」

と蘭はまた聞いた。

「いいえ、そんな人物と会ってはおりません。今は日本へ来たがる外国人も減ってますからね。」

ジョチさんはそういって、コーヒーメーカーの前に、カップを置いた。

「まあそうだろうな。でも成田空港というのなら、そういう事ばっかりじゃないのか。どうせお前は、社会主義を尊ぶ奴らしか、相手にしないだろうからな。」

と、蘭はそういうが、ジョチさんは、一つため息をついて、

「僕が、そういう要人ばかり相手にしているとお思いですか。それなら、本当の事を言いましょうか。僕は、水穂さんを、成田空港まで送って行ったんです。マークさんから手紙が来て、パリ市内で静養したらどうかと持ち掛けてきてくれたんで、その通りにさせたんですよ。」

と、いった。蘭の顔がすぐ変わる。

「何!水穂を行かせたって!」

「ええ、行かせましたよ。だってここに居たら、危険すぎるのは、蘭さんもよくご存じではありませんか。それでは、水穂さんが可哀そうでしょ、だから、安全なヨーロッパに逃がしてあげたんです。」

「貴様!よくもそんな事をしてくれたな。そんな事をしたら、水穂の寿命が、」

と、蘭はいきり立ってそういうことを言ったが、

「まあまあ、気が立つのも蘭さんは速いですね。まるで瞬間湯沸かし器だ。落ち着いてくださいよ。だって、日本に居たら、いつでも発疹熱にかかる恐れがあるでしょう。かかったらどうなるか、蘭さんも、想像できるのでは?そうならないように、安全な海外に避難させた。その何処が悪いというんですか?」

と、ジョチさんは、落ち着いて答えた。

「だったら、わざわざそっちへ行かすよりも、病院に入れてやるとか、そういうことをすべきなのでは?」

「蘭さんも、湯沸かし機になるのは速いんですが、肝心なものが、抜けているんですね。病院は、発疹熱の患者さんたちで満杯ですよ。それに、水穂さんのような人は、日本では十分に医療が受けられないことの方が多いのは、ご存じないんですか?水穂さんの出身階級がそうでしょう。」

「だ、だけど、なんでわざわざ、邪魔者みたいに、海外へ行かせた!お前は、水穂が邪魔だから、そういう形で、海外へ追い出したんだな!全く、悪知恵が働くお前のやりそうなことだ!お前は、善意を装って、水穂を、海外へ厄介払いしたかったんだろう!政治家に関与しているお前がやりそうな、巧妙な手口だ!」

と、蘭は思わず持っていたコーヒーを落としそうになるほど怒りながら、そういうことをいった。

「そんな、巧妙な手口でもなんでもありません。ただ、安全な場所へ逃げるように、水穂さんに言っただけです。人間誰でも、死を自ら願う人なんておりませんよ。そういう訳ですから、水穂さんが海外に逃げたのは、何も悪いことじゃありませんよ。」

ジョチさんにそういわれて、蘭は、持っていたコーヒーを碌に味合わずに飲んでしまった。

「蘭さん、生きるためには、安全なところに逃げるというのは、動物であればだれでも持っていると思いますけどね。」

蘭は、空っぽになったコーヒーカップを握りつぶした。

「まあ、怒らずに、ユックリ考えてみてください。これが最上の手段だったという事は、そのうちわかるんではないかと思います。」

ジョチさんは、コーヒーメーカーからカップを取り出して、コンビニを出て行った。






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