自分の消滅
僕の肉体が
どこまでも
僕自身を拘束し続けるのを
騙す方法がある
物語に
沈み込むこと
現実世界の
全て
過去も今も未来も
何もかもが
紙の上の
インクの奥には
存在しない
僕はいなくなり
僕ですら
なくなる
何者でもない
神でもない
無になって
ただ物語の中に
全てが拡散する
感動もなく
絶望もなく
時間はなく
距離はなく
法則はなく
始まりも
終わりもなく
僕は無限に
際限なく
どこまでも薄まって
ついに消え去る
これがずっと続けばいい
こんなふうに
安らかに
消えていければ
いいのに
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