本を飲み込む

尊敬するあの人は

頭が開いて

バリバリ

本を噛み砕くらしい


そんな風に

本が読めたら

きっと楽しいだろう


僕は平凡に

文字の連なりを

地道に追っている


それでもある時

僕の頭に口が開いて

ちょっとたどたどしく

しかし威勢だけは良く

本に噛み付く


本がやっと飲み込まれると

また次の本を手に取る


頭がまだ

本を求めている

好奇心という空腹を

僕に訴えている


僕の中の僕が

飢えているのは

ずっと変わらないこと


きっと

最後まで変わらないこと

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