逆説

物語に

波を持たせた時

波瀾万丈な人生と

絢爛豪華な世界が

そこに立ち上がるのは

なんで尊く見えるのか


僕たちが生きる

この世界は

悲しいくらいに平凡だ

ありきたりな幸せ

ありきたりな悲しみ

想像の範疇の変化と

決して超越されない法則と

虚しいほど低調な人生


僕たちが物語に波を持たせること

それは逆説的に

現実の味気なさを

現している

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