押し潰される

ヘッドホンが

耳音を押さえて

古びた音楽を

流し続ける


その音の向こうで

様々な音が

いやに響いて

耳から心まで

押し潰されていく


何も聞きたくない

何も言わないでくれ

そのために

こうして耳を塞いでいるのに

耳を塞ぐ

その行為が

周りの雑音を

余計に強調する


音が全て混ざり合って

限界を超える不快と共に

雪崩を打って

押し寄せてくる


どうやっても

逃れることのできない

巨大な

世界という


僕の心は

繰り返し

音に押し潰され

ぐしゃぐしゃで

ただ

無音

静寂

沈黙

それだけを求めた


世界が終わった後の

音を

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