精神疾患日誌

第290話 還暦万歳

令和３年１月２７日　水曜日

誕生日。６０歳になった。還暦である。万歳だ。

朝６時起床。７時コンビニ。１０時銀行。

ふ～。財布の中は、２０円だった。

昼は、すき家で鮭とキムチ。夜は、カップヌードル・カレー。

食欲は回復傾向か。

問題は知能が回復しないこともだ。苦しい。

今日は支援センターの所長が調査に来た。ヘルパーさんも来た。

それにしても、この日誌、なんとかならないか。無内容過ぎる。

馬鹿になったんだ。昔のように精神疾患についての論考など書けない。頭の中は空っぽ。ぼーっとしているだけ。そんな日常じゃダメだと主治医は言う。３年間、本を１冊も読んでいないと言うと、主治医は驚いていた。いまさらだ。

インプット出来ない脳。強烈な現実が、脳を破壊していったのだ。

もう、無理だよ。新しい紙オムツを履いて、そう呟いてみる。