嫌われ者

気づけば、私は"嫌われ者"だった。

何もできなくてバカにされてた。周りの子に煙たがられてた。

それでも、私はそこに入りたかった。

思えば、あの頃の私は、今より勇敢だったかもしれない。

今では、他人の顔色伺って、笑顔を貼り付けて過ごす毎日。

最初は疲れを感じたけれど、今はそれさえ感じない。


足が遅いと言われれば、誰にも負けないくらい速くなった。

頭が悪いと言われれば、誰も適わないくらい良くなった。

それでも、認めてもらえなかった。

あれがダメ、これがダメ。

じゃあ、私はなんで産まれてきたの?私はなんで生きてるの?


誰にも受け入れてもらえない。果てしない問いに頭を抱え、私はついに、身を投げた。

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