頼り


山積みになった紙束。眩む視界に、遠くなる気。……もう何日この調子なのだろうか。

どこに居てもなにかに追われ、落ち着くことはままならない。

はじめのうちは、「頼られて嬉しい」そう思ってた。はじめのうちは……。


みんなみんな押し付けられて、気づけば何日休んでないのか。

ぜんぶぜんぶ抱えて生きて、もう潰れてしまいそうだ。


全てを投げ捨てられたなら、私は、楽になれるのだろうか。

きっと答えは「No」だ。

罪悪感に苛まれて、そこに立っていられなくなる。だから私は、みんなの「頼りになる」を支えに、今日という日も走り続ける。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る